タマスダレ

今年もタマスダレの季節が廻ってきました。
昔、蒲田の会社に勤めていた頃、事務所の往き帰りによく見たものです。
最初は何と言う植物だろうと思って一般的な植物図鑑に当りましたが、見つかりませんでした。
その後、子供向けの図鑑を見ていて発見、「タマスダレ」の名前を知ったものです。
それもそのはず、これは園芸用に栽培されていたもの。子供向け図鑑に載っているのは、多分学校の花壇などで普通に育てられているからでしょうか。
現在でも掲載されているのは園芸植物図鑑か帰化植物図鑑だけでしょう。
蒲田時代は路傍にいくつもありましたが、最近はあまり見かけません。日々の散歩でも路傍というより、プランターに植栽されているものがほとんどです。
種子で増えるものではなく、鱗茎から育つので、爆発的に増殖するものではないのでしょう。野生化していても散発的です。
栽培の場合も植え替えが必要だそうですからね。
朝は花弁を閉じているので、陽が高くなって開花する性質があるのでしょう。探すなら昼間。
朝見ると、スノードロップと間違えそう。
花の蜜か花粉に魅力があるようで、小型の蜂や蟻が蕾んでいる花に潜り込むように集まっているのを観察できます。
ブラジル原産。観賞用に輸入されたので、その分野では「ゼフィランテス」の名で親しまれています。
園芸植物は学名(属名)をそのままカタカナ表記するのが慣例のようですね。クロッカス然り、グラジオラス然り、ルピナス然り。
その学名は Zephyranthes candida ゼフィランテス・カンディダ。
属名ゼフィランテスは、ギリシャ語の西風(ゼフィロス)と花(アントス)との合成語。
ゼフィロスと言えば、昔は蝶のミドリシジミの仲間に与えられた名称で、一般的に「ゼフィルス」として親しまれてきました。
(蝶の方は研究と分類が進み、ゼフィルスという属名は無効になっていますが・・・)
種名のカンディダは「白い」という意味。
白があるくらいですから、他の色もありますね。カバイロタマスダレ、モモイロタマスダレ、キバナタマスダレなど。
私は、これ等は未だ見たことがありません。
見た感じで直感できるのは、ヒガンバナ科だ、ということでしょう。
Pocket
LINEで送る

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください