ドンカスター2009・3日目

ドンカスター競馬場のセントレジャー開催は全4日間で7つのパターン・レースが組まれていますが(初日は一般戦のみ)、内訳はGⅠが一鞍(もちろんセントレジャー)で後は全てGⅡというのが特色です。即ちGⅢクラスがない。
昨日の三日目は行われたパターン・レース3鞍が全てGⅡでした。順番に進めましょう。
フライング・チルダース・ステークス(GⅡ、2歳、5ハロン)は2歳馬による最も距離が短いレース。来年のクラシック云々よりも早熟なタイプ、将来のスプリンターを探すレースと言えましょうか。
去年勝ったマダム・トロップ・ヴァイトという馬も、その後の噂を耳にしません。
今年は10頭立て。前走ニューマーケットでチェリー・ヒントンを制した牝馬のミシーア Misheer が6対4の1番人気でしたが、快調に逃げるも9着と大惨敗。
勝ったのは9対2、ゴドルフィンのサンド・ヴィクセン Sand Vixen というこれも牝馬でした。
2着に1馬身でボウルド・ムーヴァー Bould Mover 、3着は頭差でミスター・マナンナン Mister Manannan 。2・3着は共に牡馬です。
サンド・ヴィクセンは当然ながらサイード・ビン・スロール厩舎の所属、ランフランコ・デットーリの騎乗でした。
今日は後方内ラチを進み、外へ持ち出しての追い込み。ムチを一度も使うことの無い楽勝。
この後はチーヴリー・パーク・ステークスでGⅠ制覇を目指します。
これまで4戦3勝2着1回と堅実ながら大敗したミシーア、5ハロンは短過ぎるというのが敗者の弁。
ドンカスター・カップ(GⅡ、3歳上、2マイル2ハロン)は伝統ある長距離戦。
1頭取り消しがあって5頭立て。アスコット・ゴールド・カップでイェーツの3着(と言っても勝馬から19馬身も離されましたが)だった8歳馬ジョーディーランド Geordieland が13対8の1番人気に支持されましたが、こちらも3着と期待を裏切りました。
勝ったのは4歳の新星アスカー・タウ Askar Tau 。人気は5対2でした。2着は首差で3歳のダーリー・サン Darley Sun 、そして3馬身差が付いてジョーディーランド。
アスカー・タウは3歳時の去年はハンデ戦で5連勝した実績があり、今年からパターン・レースに挑戦。初戦のグッドウッド・カップこそ8着に終りましたが、前走のロンスデール・カップに続き今回とGⅡ2連勝の上がり馬と言って良いでしょう。
当面はフランスに遠征してカドラン賞を目指す計画ですが、目標は何と言っても来年のゴールド・カップ。長距離界に新星誕生の印象を与えました。
調教師はマーク・トレゴーニング。騎乗したライアン・ムーアは8日間の騎乗停止明け。新鮮な気持ちで馬に跨ったようです。
そのムーア騎手、続くパターン・レースのメイ・ヒル・ステークス(GⅡ、2歳牝、1マイル)も連勝してダブル達成です。
このGⅡ戦は過去の勝馬に名牝が並び、歴史的にも重要な一戦。
去年はレインボウ・ヴューが無敗のまま通過していますが、今年の7頭はやや小粒という印象は免れません。
結果も4対7の圧倒的人気を集めたファロン騎乗のシータ Seta が3着に敗れる波乱。
14対1の人気薄ポールネイター Pollenator が2着ヒバーイェブ Hibaayed に半馬身の差を付けて優勝しました。3着に1馬身で本命のシータ。
2着に食い込んだヒバーイェブに到っては40対1という大波乱になりました。
シータはこれが未だ2戦目。新馬戦の勝ちっぷりから本命になったのですが、最後の1ハロンで伸び脚を欠きました。馬が若いということでしょうか。
勝ったポールネイターは4戦目で未勝利を脱したばかり。父はダービー馬モティヴェイターですから、来年はむしろオークス狙いでしょう。
2着のヒバーイェブは未だ未勝利、いきなりのGⅡで2着は力がある証拠、こちらは一つ勝つことが当面の課題か。
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