クラシックはこの馬?

ニューマーケット・クレイヴァン・ミーティングの二日目の目玉は、開催の冠名ともなっているクレイヴァン・ステークス(GⅢ、3歳、1マイル)です。

良馬場の9頭立て、10対11の圧倒的1番人気を集めたのがダンロップ厩舎のエルーシヴ・ピンパーネル Elusive Pimpernel です。
正に人気通り、エルーシヴ・ピンパーネルは、ここではモノが違うと言わんばかりの豪快な末脚で圧勝しました。

2着は4馬身差でダンシング・デヴィッド Dancing David 、更に1馬身差3着にはクリティカル・モーメント Critical Moment が入っています。
勝利騎手は、去年のチャンピオン・ジョッキーであるライアン・ムーア。

エルーシヴ・ピンパーネルは、去年のレーシング・ポスト・トロフィー(GⅠ)以来の実戦。去年のGⅠ戦では惜しくもセント・ニコラス・アベイ St Nicholas Abbey の2着でしたが、ダンロップ師によれば、“あの時は馬場が重く、末脚が活きなかった。良馬場ならあんなものじゃないよ。とても大きな馬で、冬場に急成長している”とのこと。
同じコース、同じ距離で行われる2000ギニーに向け、オッズも6対1に上がりました。現在のところ2対1の1番人気を集めているのは、レーシング・ポストを制したセント・ニコラス・アベイであることに変化はありません。本番での両馬の対決が俄然楽しみになってきました。

エルーシヴ・ピンパーネルの父はマイラーであるエルーシヴ・クォリティ Elusive Quality ですが、牝系から判断してこの馬はギニーよりむしろダービー向きの血統。ダービーでのオッズも6対1が提示されました。

2着に入ったダンシング・デヴィッドもまたレーシング・ポスト・トロフィーで4着に食い込んだ馬。同馬を管理するライアン・ミーハム調教師は、同馬を1マイルより1マイル4分の1に適した馬と見ており、フランス・ダービーが目標になるというコメントを出しています。

この日はパターン・レースがもう一鞍組まれています。アール・オブ・セフトン・ステークス(GⅢ、4歳上、1マイル1ハロン)。
8頭立ての1番人気(3対1)に支持されたのは、前走ウィンター・ダービー(3月21日の日記)を制したトランキル・タイガー Tranquil Tiger 。

レースは例によって内のグループ(スタンドからは遠い方)と外のグループに分かれました。トランキル・タイガーは外のグループから抜け出しましたが、勝ったのは内のグループを進んだスライ・プートラ Sri Putra でした。
内を選んだのは、勝ったスライ・プートラと人気薄のヤーラブ Yahrab だけ。鞍上ネイル・キャラン騎手の好判断、あと1ハロンでスパートし、追い上げるトランキル・タイガーを1馬身抑えての優勝です。
3着には更に1馬身4分の1差が付いてパラヴィチーニ Palavicini の順。パラヴィチーニは、この日クレイヴァンを制したエルーシヴ・ピンパーネルの半兄でもありますね。

スライ・プートラを調教するマイケル・ジャーヴィス師によれば、この馬の適性は10ハロン、次走は未定だけれども招待されればシンガポールに遠征したい由。

さてクレイヴァン開催の二日目は、スプリンターのためのリステッド戦であるアバーナント・ステークス(3歳上、6ハロン)も行われています。
8頭立てを短頭差で制したのは、5歳の古豪エキアーノ Equiano 。11対4の1番人気に応えての優勝です。

 

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