2013ジュライ・ミーティング2日目

ニューマーケット・ジュライ・フェスティヴァルの二日目はG戦2鞍。馬場は初日と同じく、散水が実施されても good to firm と速いコースになっています。

最初はダッチェス・オブ・ケンブリッジ・ステークス Duchess of Cambridge S (GⅡ、2歳牝、6ハロン)。聞き慣れないレース名ですが、これまでチェリー・ヒントン・ステークス Cherry Hinton S として親しまれてきたもの。今年から改名されたようですね。
出走馬は8頭、ロイヤル・アスコット組が人気になっていました。11対10の1番人気に推されたリジーナ Rizeena はクイーン・メアリー・ステークス(GⅡ)の勝馬、GⅡ勝のペナルティーとして3ポンドが加算されていましたが、クライヴ・ブリテン師は今回も行けると自信を見せていました。

先手を取ったのはゴドルフィンのファイア・ブレイズ Fire Blaze 、ハイペースで飛ばします。本命リジーナもこのペースに付いていくために前半から追い駆ける流れ。最後は余り離れずに後方を追走していた6番人気(20対1)ラッキー・クリステール Lucky Kristale の末脚が切れ、最後の1ハロンで抜け出すと、リジーナに2馬身4分の1の決定的な差を付けての優勝です。負担重量の3ポンド差を最引いても勝馬の力が勝っていた計算です。4分の3馬身差3着にはクイーン・カトリーヌ Queen Catrine が入り、2番人気(4対1)バイ・バイ・バーディー Bye Bye Birdie は6着敗退。
ラッキー・クリステールは、デビューから2連勝で臨んだロイヤル・アスコットのアルバニー・ステークス(GⅢ)では6着だった馬。管理するジョージ・マーガーソン師にとってはこれまでのキャリアで最大級の栄冠となりました。騎乗したのはトム・クィーリー。
陣営では来年のギニーを狙える器と評価、じっくりと馬の成長を待ちながらGⅠを目指すとのこと。1000ギニーには20対1のオッズが出されました。

この日のメインはフォルマス・ステークス Falmouth S (GⅠ、3歳上牝、1マイル)、出走馬は僅か4頭と寂しいメンバーながら、1000ギニーとコロネーション・ステークスとGⅠを連覇した3歳馬スカイ・ランターン Sky Lantern が4対7の断然1番人気。前年の覇者ジォフラ Giofra 、GⅠ馬エルーシヴ・ケイト Elusive Kate の古馬2頭を抑えてのGⅠハットトリックに期待が掛かります。

スタートでは先手を取ったスカイ・ランターン、エルーシヴ・ケイト(3対1、2番人気)が逃げの手に出ると控えて2番手、最後まで2頭の争いとなります。スタンド側を逃げたエルーシヴ・ケイトでしたが、最後の叩き合いでは左に寄れてスカイ・ランターンの進路に侵入。結局は首差で粘り切りました。当然ながら審議となりましたが、エルーシヴ・ケイトが左に寄れるのは同馬の癖。熟知しているビュイックは最初からムチを左手に持ち、最後も懸命に修正していたため接触には至っていません。入線通りで確定しました。2馬身差で3番人気(5対1)のジォフラが3着。
GⅠ3連勝を逃したスカイ・ランターン陣営ですが、受けた不利は止むを得ないもの。ハノン調教師の子息も“不利があったのは事実だが、これが競馬。次”と気持ちを切り替えています。

ジョン・ゴスデン厩舎のエルーシヴ・ケイトは、ご存知のように社台の所有馬。去年のこのレースは2着でしたが、今回は雪辱を果たしたことになります。このあとは去年制しているロッシルド賞連覇を目指してドーヴィルに遠征する予定。

昨日はヨーク競馬場でもG戦が行われました。サマー・ステークス Summer S (GⅢ、3歳上牝、6ハロン)。こちらは散水無しで good to firm 、11頭が出走してきました。2対1の1番人気は去年のチーヴリー・ステークス勝馬で、先のロイヤル・アスコットではダイアモンド・ジュビリーに挑戦して5着だった3歳のロスドゥー・クイーン Rosdhu Queen 。出走馬中7頭を占める3歳勢が優勢という人気でした。

しかしロスドゥー・クイーンは道中も手応えが無く、敗戦が確実となるとカラン騎手も追うのを止めて最下位入線。レースの主導権は古馬が担うことになりました。逃げたのは4歳馬のプレース・イン・マイ・ハート Place In My Heart 。これを差し切ったのも5歳のレディーズ・アー・フォーレヴァー Ladies Are Forever (16対1、8番人気)で、1馬身半差2着に詰め寄ったのもドイツから遠征した昨年の勝馬でやはり5歳のグレイシア・ディレクタ Gracia Directa (10対1、5番人気)。首差3着に漸く3歳馬のマーチ March が入りました。終わって見れば一昨年と去年の勝馬のワン・ツー・フィニッシュ。レディーズ・アー・フォーレヴァーは2年越し、2度目の優勝です。
ジェフ・オールドロイド厩舎、グレアム・リー騎乗。オールドロイド師にとってもG戦優勝は2年振りのことでしょう。今回はブリンカーを初めて着用したのが奏功したようです。尚、一昨年はシルヴェストル・デ・スーザが騎乗していました。

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