フェアリーのオークス・ダブル

カラー競馬場から、昨日行われたアイルランド・オークス(GⅠ、3歳牝、1マイル4ハロン)の結果が入って来ました。日記のタイトルにしたように、エプサムの英オークスの覇者スノー・フェアリー Snow Fairy が圧勝、英愛オークス・ダブルを達成しています。

当初16頭の登録がありましたが、フランスから挑戦するはずだったロザナラ Rosanara が取り消し、15頭立てで行われました。

興味は英オークス組とアスコットのリブルスデール組の対決。最終的な1番人気は、10対3に支持されたリブルスデール勝馬のヒバーイェブ Hibaayeb です。
同馬の勝ちっぷりの良さ、オークス出走組との比較などから上位と見做されたようです。
一方オークス馬は7対2の2番人気、オッズの差は僅かです。

レース直前、ミス・ジャン・ブロディー Miss Jean Brodie が落鉄。蹄鉄の打ち替えのため若干スタートが遅れました。

ゲートが開いて飛び出したのは、オブライエン軍団のペースメーカー、アイス・エンプレス Ice Empress 。そのまま残り半マイル、直線の入口まで馬群を引っ張ります。

直線を向いてペースメーカーを捉えにかかったのは、先ずオブライエン軍団のレディ・ルーパス Lady Lupus 。続いてアクダリーナ Akdarena とミーズナー Meeznah が追走態勢に入った時、中団からスノー・フェアリーが凄い脚で進出してきました。

ここからはスノー・フェアリーの独壇場で、ライアン・ムーアの手綱に応えて他馬を見る見るうちに引き離し、2着に食い込んだミス・ジャン・ブロディーに8馬身もの大差を付けて圧勝。4分の3馬身差3着にはレディー・ルーパスが入りました。
以下、4着は半馬身でミーズナー、更に7馬身遅れて5着オウ・インスパイアリング Awe Inspiring の順。

1番人気に支持されたヒバーイェブは中団を進みましたが、直線ではズルズル後退して15着シンガリに惨敗。騎乗したデットーリ騎手は、このコース、やや渋い馬場をこなせなかったとのコメントを出しています。

スノー・フェアリーを管理するエド・ダンロップ師にとって、これが愛オークス3勝目。2001年のライラーニ Lailani (デットーリ騎乗)、2004年のウイジャ・ボード Ouija Board (ファロン騎乗)に次ぐ快挙です。
騎乗したライアン・ムーアにとっては、もちろんこれが初勝利。
なおムーア騎手は、愛オークスの前のレースにも勝っていますから、この日は自身にとってもダブルとなりました。

英オークスでのスノー・フェアリーとミーズナーの着差は首差でしたが、今日は9馬身半ほど。これを見ても、スノー・フェアリーが益々成長していることは明らかでしょう。
次走はヨークシャー・オークスの予定。厩舎筋ではブリーダーズ・カップを目指したい意向ですが、あくまでもオーナーとの調整になるでしょう。来年も現役に留まる計画が明らかにされています。

さてこの日は、2歳馬のパターン・レースも行われました。アングルジー・ステークス(GⅢ、2歳、6ハロン63ヤード)。

出走馬は僅かに4頭、日本ではレースが成立しないほどの少頭数です。
イーヴンの1番人気は、コヴェントリー・ステークス4着、前走レールウェイ・ステークス2着のサミュエル・モース Samuel Morse 。オブライエン厩舎2頭のうち、4戦2勝で実績は一番でしょうか。

しかしここは、9対2と3番人気だったダンボイン・エクスプレス Dunboyne Express が本命サミュエル・モースに8馬身差を付ける圧勝。2馬身差3着に最低人気のルドルフ・ヴァレンチノ Rudolf Valentino が入りました。

ダンボイン・エクスプレスはケヴィン・プレンダーガスト厩舎、デクラン・マクダナー騎乗。前走レパーズタウン競馬場で7ハロンの新馬戦に勝ったばかり。これで2戦2勝となります。
この鮮やかな勝利で、来年の2000ギニーに14対1のオッズが出されました。

2・3着に終わったオブライエン厩舎の2頭。2着馬はモールス符号で有名な発明家、3着は往年の映画スターに因んだ命名。これからも度々耳にすることでしょう。

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