チャンピオン・フェスティヴァル前夜祭

金・土の二日間、ニューマーケット競馬場でチャンピオン・ミーティングが行われます。メインの土曜日はチャンピオン・ステークスを中心にパターン・レースが6鞍、残る一つもセザレウィッチ・ハンデキャップという豪華版で、事実上ヨーロッパの平場シーズンを総括する開催と言えましょう。

昨日はその前夜祭的な一日、ダーリー・ステークス(GⅢ、3歳上、1マイル1ハロン)が行われました。10月初めのケンブリッジシャー・ハンデと同じ距離、同じコース(ロウリー・マイル)ですね。

馬場が予想外に乾いたという理由で2頭が取り消し、13頭立てで行われました。3対1の1番人気はコース得意なタジーズ Tazeez 。3頭出しのゴドルフィン軍団も一発逆転の可能性を秘めていました。

レースは、ハンガリー1000ギニーをレコード勝ちしてスイス・ダービーも2着したハンガリーの3歳牝馬レッティー Letty が飛び出し、内ラチを走る馬群から1頭離れて馬場の中央で先頭に立つ面白い展開。
他の一団を引っ張るのが本命タジーズです。

ゴール前1ハロン、レッティーは追走馬群に飲み込まれ、替って先頭に立ったタジーズが追い縋る他馬を振り切って期待に応えました。

追走馬群から抜け出した去年の覇者スティール・タンゴ Steele Tango が4分の3馬身差2着に入り、更に1馬身4分の1差でゴドルフィン軍団の一角マスタリー Mastery の順。
以下、4着アル・ジール Al Zir 、5着ヴェシューヴ Vesurve とゴドルフィンの馬が続きました。
ハンガリーから挑戦したレッティーは9着まで。

3着したマスタリーは、去年のセントレジャー馬。今年のドバイ以来のレースでしたが、久々でも軍団で最先着するあたりは格の違いでしょうか。

優勝したタジーズはジョン・ゴスデン厩舎、リチャード・ヒルズ騎乗。ニューマーケットのロウリー・マイル・コースを得意にしていて、4歳時にはケンブリッジシャー・ハンデ、去年5歳時にアール・オブ・セフトン・ステークス(GⅢ)を制しており、6歳の今年、これで同コース3勝目となります。

ということで今日は愈々チャンピオン・ステークス。トゥワイス・オーヴァー Twice Over の2連覇なるかが最大の見どころでしょうが、個人的にはこれもGⅠのデューハースト・ステークスが大注目ですね。

3頭の無敗馬対決。中でもミドル・パークのドリーム・アヘッド Dream Ahead 対、ロイヤル・ロッジのフランケル Frankel の激突は、来年のクラシックを占う上で絶対に見逃せない一戦でしょう。

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