アメリカ競馬 3月第2週

逼迫する電力事情に鑑み、当ブログも更新を制限しています。本稿もバッテリーで稼働するノート・パソコンで原稿を作成し、ブログ更新時のみインターネット回線に接続しているのが現状です。

「今日の1枚」と題する音盤カテゴリーは、3・11大震災以来オーディオ関係の電源を一切入れておらず、無期限で休載します。
また演奏会カテゴリーも演奏会そのものが中止・延期になるものが多く、たとえ聴けたにしても従来のような感想文を載せるのは遠慮せざるを得ません。聴く予定だった読響3月定期は中止、東京シティフィル定期は延期になりました。
競馬関連については、当ブログは海外競馬がテーマですので、何とか継続していく積りです。当面はレース翌日のレポートを控え、数日分を纏めてアップしていく予定。原則としてパソコンの電源は切っておりますので、コメント等を頂いても返信は出来かねます。

ということで、先週行われたアメリカ競馬について纏めて紹介致しましょう。3月12日分については速報より詳しくなっております。

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3月12日(土)

ガルフストリーム・パーク競馬場のパーム・ビーチ・ステークス Palm Beach S(芝GⅢ、3歳、9ハロン)。
今年の勝馬はジョーズ・ブレイジング・アーロン Joes Blazing Aaron 。9頭立て。1番に気に支持されたクイーンズプレートキッテン Queen’splatekitten に1馬身4分の3差を付ける逃げ切り勝ちです。勝利調教師はアラン・ハンターⅡ世、勝利騎手はオルランド・ボッカチーナ。
同馬は11対1でしたが、これで通算9戦3勝となります。

ガルフストリーム・パーク・ハンデキャップ Gulfstream Park H (GⅡ、4歳上、8ハロン)。
今年の勝馬はタックルベリー Tackleberry 。8頭立て。ゴール前3頭がハナ面を並べてゴールする接戦でしたが、4番人気の同馬がほぼ逃げ切り勝ち。如何にもハンデ戦らしい結末を首、ハナ差で制しました。1番人気に支持されたルール Rule は6着敗退です。勝利調教師はルイ・オリヴァレス、勝利騎手はジャヴィエ・サンチャゴ。
タックルベリーはこれで12戦8勝。ここ8戦で7勝と好調をキープしており、もっと人気を集めていても不思議ではなかったと思います。

オークローン・パーク競馬場のハネービー・ステークス Honeybee S (GⅢ、3才牝馬、8.5ハロン)。
今年の勝馬はジョイフル・ヴィクトリー Joyful Victory 。7頭立て。5番手に待機しましたが、3コーナーから捲り気味に追い上げて一気に先頭に立ち、2着以下に8馬身4分の3差の大差を付ける圧勝を演じました。勝利調教師はラリー・ジョーンズ、勝利騎手はマイク・スミス。
同馬はカナダ産の芦毛。これが転厩初戦であり(2歳時はトニー・ダトロウ厩舎)、今年初戦でもありました。ステークスは初勝利であり、ブリンカーを着用したのも最初という初めて尽し。
ジョーンズ師はこのレース4勝目となり、ケンタッキー・オークスへの有力候補にのし上がってきました。オークスが行われるチャーチル・ダウンズ競馬場のコースがオークローン・パークに良く似ているのも有利な材料です。

レーザーバック・ハンデキャップ Razorback H (GⅢ、4歳上、8.5ハロン)。4月9日に行われるオークローン・ハンデキャップのステップレースに位置付けられる一戦です。
今年の勝馬はイット・ハプンド・アゲン It Happened Again 。7頭立て。2番手から抜け出し、2着に半馬身差の快勝。1番人気に支持されたウインスロウ・ホーマー Winslow Homer は道中不利があり6着敗退です。勝利調教師はスティーヴン・アスムッセン、勝利騎手はマイケル・ベイズ。
同馬はオークローンで3連勝、G戦は初勝利となります。アスムッセン厩舎は2着のディスカイハズノーリミット Thiskyhasnolimit も管理しており、師のワン・ツー・フィニッシュとなりました。
イット・ハプンド・アゲンは使い詰めで来ており、オークローン・ハンデには参戦せず休養を取る予定の由。

サンタ・アニタ競馬場のサンタ・マルガリータ・インヴィテーショナル・ステークス Santa Margarita Invitational S (GⅠ、4歳上牝馬、9ハロン)。1935年創設の歴史ある一戦で、この日唯一のGⅠレース。去年はゼニヤッタ Zenyatta が制しています。
今年の勝馬はミス・マッチ Miss Match 。6頭立て。2着スイッチ Switch に頭差の優勝でした。勝利調教師はネイル・ドライスデール、勝利騎手はギャレット・ゴメス。
オールウェイズ・ア・プリンセス Always a Pricenss の逃げをGⅠ3連勝を目指すスイッチ Switch が追う展開。直線スイッチが並びかけたところでオールウェイズ・ア・プリンセスの脚が急速に止まり、遂には脚を乱して落馬。救急車で運ばれる事態になりました。
レースは3番手に控えたミス・マッチがゴール寸前でスイッチを捉えての優勝。45対1の超大穴で、これは当レースの高配当レコード。同馬はアルゼンチン産馬で、2008年のアルゼンチン・オークス勝馬。全米でのステークス初勝利となります。
なお、落馬したオールウェイズ・ア・プリンセスは命には別条なく、そのまま引退して繁殖に上がる予定。関係者やファンを安心させました。

サン・フェリペ・ステークス San Felipe S (GⅡ、3歳、8.5ハロン)。これも創設は1935年。かつてサンデー・サイレンス Sunday Silence やアファームド Affirmed が勝ったこともある、アメリカ三冠へ向けての重要なステップ・レースです。
今年の勝馬はプレミエ・ペガサス Premier Pegasus 。10頭立て。後方から追い込み、2着に7馬身4分の3差を付ける圧勝で西海岸のクラシック候補のエースに躍り出ました。やはりこのレースを勝ってケンタッキー・ダービーも制したフサイチペガサス Fusaichi Pegasus の産駒であることにも注目。勝利調教師はチョー・ミュン・クウォン、勝利騎手はアロンソ・キノネズ。恐らく韓国系のオーナー=ブリーダー=トレーナーの管理馬だと思われます。
今年初戦のサン・ヴィセンテ・ステークスは3着でしたが、今回は初めてブリンカーを外してのレースでした。

タンパ・ベイ・タウンズ競馬場のヒルスボロ・ステークス Hillsborough S (芝GⅢ、4歳上牝馬、9ハロン)。創設は1999年、2004年からGⅢに格上げされています。
今年の勝馬はデノミネーション Denomination 。9頭立て。人気は12対1、2番手から抜け出して1番人気ザゴラ Zagora に首差の優勝です。勝利調教師はクリストフ・クレメント、勝利騎手はフレデリック・レンクラド。
一昨年フランスでヴァントー賞(GⅢ)に勝った馬で(2009年の日記にあり)、アメリカでのステークス初勝利となります。

タンパ・ベイ・ダービー Tampa Bay Derby (GⅡ、3歳、8.5ハロン)。1981年創設、2002年からGⅢに格付けされてきましたが、今年からGⅡに格上げされています。
今年の勝馬はウォッチ・ミー・ゴー Watch Me Go 。9頭立て。2着クリムソン・ナイト Crimson Knight とは首差の接戦でした。勝利調教師はキャスリーン・オコンナー、勝利騎手はルイス・ガルシア。断然1番人気に支持されたブレスレン Brethren は3着敗退。勝馬は43対1、2着馬も86対1という人気薄で、超の字が付く大穴になりました。
前走のサム・F・デイヴィス・ステークスはブレスレンの3着でしたが、今回は逆転。これで9戦4勝の戦績となります。

3月13日(日)

ガルフストリーム・パーク競馬場のヒアカムズザブライド・ステークス Herecomesthebride S (芝GⅢ、3歳牝、9ハロン)。
今年の勝馬はダイナミック・ホリデイ Dynamic Holiday 。9頭立て。4対1、1番枠から出た同馬は終始中団の内を回り、直線で外に出して先行馬を捉え、2着ミスティカル・スター Mystical Star に2馬身差を付けて優勝。勝利調教師はグレアム・モーション、勝利騎手はラモン・ドミンゲス。
Gレースは初勝利ですが、これで4連勝。ステークスも1月1日のトロピカルパーク・オークス、2月12日のフロリダ・オークスに続く連勝です。通算成績は7戦4勝。
当然ながらケンタッキー・オークスの有力候補になるべきですが、今年は既に3戦しており、この後は夏まで休養を取る旨が陣営からコメントされていました。

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