ジム・ボルジャーに脚光

昨日、アイルランドのレパーズタウン競馬場で行われたバリオーガン・ステークス Ballyogan S (GⅢ、3歳上、6ハロン)のレポートです。

3歳上の短距離戦、1頭取り消して11頭立てで行われましたが、出走馬の半数以上、6頭が3歳馬でした。馬場は good to yielding 。
7対4の1番人気にはその3歳勢からオブライエン厩舎の2頭出しの一頭、シング・ソフトリー Sing Softly が選ばれていましたが、後方からの伸びが無く、8着に終わりました。

優勝も3歳馬のラードナファリガ Radharcnafarraige 。頭差2着のピーヘン Peahen 、首差3着のノック・スターズ Knock Stars いずれも3歳、3頭とも14対1の人気薄という結果です。古馬勢顔色なし。

レースはタイムレス・コール Timeless Call (これも3歳馬)が逃げましたが、中団から追い込んだ3頭で決まり。早目先頭のラードナファリガは最後で内によれたため後続2頭に追い込まれましたが、ムルタ騎乗のピーヘンは僅かに及ばず。

ラードナファリガはジム・ボルジャー厩舎、ケヴィン・マニング騎乗。今シーズンはレパーズタウンの二つの1000ギニー・トライアル(7ハロンと8ハロン)に使って結果が出ず、6ハロンの短距離に転向してきたもの。
ボルジャー師によれば、この馬の適距離は6ハロン。これまでマイルを狙ってきたのは間違いで、今後は6ハロンに絞ってローテーションを組む由。

ところで Radharcnafarraige という馬名。外国人には読み方が難しいのですが、現地のレース実況では「ラードナファリガ」と発音しているように聞こえます。
また馬名の意味ですが、ゲール語で「sea view」(海の眺め?) だそうな。ボルジャー厩舎にはゲール語の馬名を持つ馬が多く、メリーウイロウは苦労の連続ですな。

実は今週の月曜日、6月6日にやはりアイルランドのナース競馬場でフィリーズ・スプリント・ステークス(リステッド、2歳牝、6ハロン)が行われました。このレースは去年までGⅢに格付けされていたのですが、今年からリステッドに格下げ。ために当日記ではレポートを割愛していました。
G戦時代は2歳馬最初のパターン・レースでしたが、創設はリステッドとして。確か5年ほどでパターン・レースからリステッドに逆戻りしたことになります。

今年はテオレーン Teolane という牝馬が11対10の1番人気に応えて優勝。9頭立て、2着に2馬身半差を付ける快勝でした。これで3戦2勝。前走7ハロン戦の勝ちっぷりが良く、わざわざ距離が短くなったこのレースに追加登録料を支払っての参戦、陣営はよほど自信があったものと見えます。
その陣営とは、昨日のバリオーガンを制したボルジャー厩舎とマニング騎手のコンビ。師によれば、テオレーンは距離が伸びても問題ない血統で、来年は1マイル半にも挑戦する意向のようです。

テオレーンの父はテオフィロ Teofilo 。2006年にボルジャー厩舎のスター2歳馬として活躍した馬で、これまたガリレオ Galileo の仔。テオレーンは、その初年度産駒を代表する1頭になるでしょう。

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