グローリアス・グッドウッド２０１１・４日目

グッドウッドも４日目が終わりました。馬場状態は前日と同じ good to firm 、所により good 。４日目のパターン・レースも３鞍、レース順に見ていきましょう。

最初はグローリアス・ステークス Glorious S (ＧⅢ、４歳上、１マイル４ハロン)。１０頭が出走、９対４の１番人気に支持されたレッドウッド Redwood は去年のこのレースの勝馬です。

レースはロイヤル・アスコットのハードウィック・ステークスで２着したハリス・トゥイード Harris Tweed が絶妙なペースで逃げ、３番手を追走したジュークボックス・ジュリー Jukebox Jury との叩き合いに持ち込みます。
この２頭に忍び寄ってきたのが、最後方に付けていたドランクン・セイラー Drunken Sailor 。スタンドから遠い側のラチ沿いにスルスルと脚を伸ばし、最後の５０ヤードで先頭に立って３頭のスリリングな大接戦。
写真判定の結果、優勝はドランクン・セイラー、頭差２着にハリス・トゥイード、更に首差でジュークボックス・ジュリーが３着。１番人気のレッドウッドも脚を伸ばしましたが、更に２馬身４分の１離された４着に終わっています。

ドランクン・セイラーはハードウィック・ステークスの３着馬、２馬身チョッとあったハリス・トゥイードとの差を逆転したことになります。オッズは２・３着共に９対２で並んだ２番人気でした。
ドランクン・セイラーにとって現在のルカ・クマニ厩舎は３か所目、去年５歳時からクマニ師の管理下にあり、今回がパターン・レース初制覇。
また騎乗したキーレン・ファロンも同馬を大いに気に入っており、早目に先頭に立つと気を抜く癖も熟知、今回もゴール寸前で抜け出る見事なタイミングで勝利を手にしています。

クマニ師によれば、決定はあくまでもオーナー次第ながら、メルボルン・カップを目指したい由。

続いてリッチモンド・ステークス Richmond S (ＧⅡ、２歳、６ハロン)。

１０頭立て。ここはイーヴンの断然人気に支持されたハーバー・ウォッチ Harbour Watch が人気に応え、無敗の連勝記録を「３」に伸ばしました。
２馬身４分の１差２着には逃げたバノック Bannock が粘り込み、更に半馬身差３着がキャスパー・ネッチャー Caspar Netscher 。
ハーバー・ウォッチは馬場の中央から抜けましたが、２番手を追走していたボガート Bogart (７着)が急に馬を寄せてきて、これを避けるために更に外を回っての勝利。騎乗していたリチャード・ヒューズによれば、そのロスが無ければ４～５馬身は勝っていたとのこと。

管理するリチャード・ハノン師は、これでリッチモンド・ステークスを４連覇したことになります。ハーバー・ウォッチのオーナーはキャンフォード・クリフス Canford Cliffs とほぼ同じなので、オレンジの勝負服はレース中でも良く目立ちますね。
ハーバー・ウォッチはソールズベリーの新馬戦、ニューマーケットの条件戦に続く無傷の３連勝。来年の２０００ギニーに１２対１のオッズが出され、現時点でパワー Power と共に１番人気に上がってきました。
同馬の父はスプリンターのアクラメーション Acclamation ですが、ハノン師は１マイルをステイするスタミナは充分だと判断しています。

最後にオーク・トゥリー・ステークス Oak Tree S (ＧⅢ、３歳上、７ハロン)。

１７頭の多頭数、例年強い３歳馬は８頭を占めています。４対１の１番人気には３歳のマカーシド Maqaasid が選ばれていましたが、今年は古馬が巻き返しました。

優勝は９対２の４歳馬チャチャマイデー Chachamaidee 。２馬身４分の３差２着も４歳のディヴァー・ドリーム Dever Dream が入り、更に半馬身差３着のロー・オブ・ザ・レンジ Law Of The Range も４歳馬。マカーシドは５着敗退です。
去年このレースを制したトロピカル・パラダイス Tropical Paradise は１５着惨敗。また２歳時にＧ戦を２勝したメモリー Memory は、前走(フォルマス・ステークス)に続いてゲートを出ず、そのまま引退が発表されました。更にピラー Pyrrha もレース中故障を発生して競走を中止しています。

優勝したチャチャマイデーはヘンリー・セシル厩舎、トム・クィーリー騎乗で、ロー・オブ・ザ・レンジの逃げを外ラチ沿いに抜け出しての快勝。焦れ込むタイプの馬で、今回は頭巾を着用したことで馬もリラックスできたとのこと。

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