アイルランドの平場シーズンも開幕

3月21日、アイルランドの平場シーズン2010年がカラー競馬場で開幕しました。この日組まれたパターン・レースは一鞍ですが、いきなり歴史に残る椿事が起きてしまいます。

この日は7レースが行われましたが、第1レースから歴史は始まります。即ち、

第1レース/メドン・レース(未勝利戦) 1着ハイ・アワード High Award 調教師はトミー・スタック
第2レース/メドン・レース 1着ブルー・ダリア Blue Dahlia 調教師はトミー・スタック
第3レース/ハンデ戦 1着ゾリジャ・ローズ Zorija Rose 調教師はトミー・スタック
第4レース/パーク・エクスプレス・ステークス(GⅢ) 1着ポーレン Pollen 調教師はトミー・スタック

どうです、アイルランドの調教師トミー・スタックは、この日送り出した4頭全てが優勝。しかも第1レースから第4レースまでを独占してしまったのです。1日に2勝することを「ダブル」、3勝は「トレブル」乃至は「ハット・トリック」と言いますが、4勝については特に呼び名は無いと思います。それほどレアなこと。

更に仰天なのは、この快挙に対してもベッティング(賭け)が存在していたことで、オッズは何と3387対1だった由。つまり3388倍の配当になったわけですな。

以上は余談ですが、本題のパターン・レースに行きましょう。既に紹介したように、第4レースで行われたパーク・エクスプレス・ステークス(GⅢ、3歳上牝、1マイル)です。
日本ではあり得ないことと思われるかもしれませんが、シーズン初日から3歳と古馬の混合レースです。その3歳牝馬3頭を含め、出走馬は9頭。しかも2対1の1番人気を集めたのが、エイダン・オブライエン厩舎の3歳馬デヴォーテッド・トゥー・ユー Devoted To You でした。

冒頭に書いたように、勝ったのはスタック師にとってこの日4勝目となった5歳牝馬のポーレン Pollen 。6対1の人気でした。
2着は人気を背負ったデヴォーテッド・トゥー・ユーが激しく追いこみましたが、頭差及ばず。3着には3馬身遅れて4歳のラテン・ラヴ Latin Love が入線しています。

ビリー・リー騎乗のポーレンは、逃げるレア・ランソム Rare Ransom をピタリとマークし、勝負所で抜け出し、本命馬の急追を頭差振り切っての勝利でした。勝利騎手リーは、この日スタック厩舎の馬に騎乗してダブル達成です。

勝ったポーレンは、去年のアイルランド開幕戦でアイリッシュ・リンカーン・ハンデキャップを制した馬。カラー競馬場とシーズン初めという競馬が余程得意なのでしょうね。
彼女の次走はグラッドネス・ステークスになる見込み。

尚、この日の第5レースに行われたアイリッシュ・リンカーン・ハンデキャップはビッグ・ロバート Big Robert が、第6レースのマドリッド・ハンデキャップはダッチス・オブ・フォックスランド Duchess of Foxland が夫々勝ったことを付け加えておきましょう。

 

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