アメリカの長距離戦線
水曜日唯一のG戦はサラトガ競馬場でしたが、金曜日のG戦はデル・マー競馬場の一鞍です。
クーガーⅡ世ハンデキャップ Cougar Ⅱ H (GⅢ、3歳上、12ハロン)。1937年にエスコンディード・ハンデ Escondido H として設立されたレースで、後に(何年か正確なことは不明)競馬殿堂入りした名馬クーガーⅡ世に因んで改名された一戦。アメリカのダートコースでは珍しい長距離戦で、現在ではこのレースの勝馬には自動的にブリーダーズ・カップ・マラソンへの出走権が与えられます。(クーガーは、アメリカにグレード制が導入される前夜、1972年の芝コース・チャンピオンに選出されたステイヤー。命名レースは残念ながらダートコースのレースです。もちろん改名前のエスコンディード・ハンデにも勝ちました)
今年の勝馬はバーボン・ベイ Bourbon Bay 。7頭立て。先行3頭が他馬を大きく離して逃げる中、後続馬群の先頭、4番手から徐々に進出し、直線では外を回って逃げたダフード Dahoud に2馬身4分の3差を付け、トラック・レコードを更新しての優勝です。去年、サンタ・アニタで芝コースのG戦を総なめした馬、今シーズンはサン・マルコスに勝った後、ドバイ(シーマ・クラシック)では不発に終わっていました。この勝利で4連敗に終止符、秋に向けて長距離のエースが戻ってきた印象です。
調教師はナイル・ドライスデール、騎手はジョセフ・タラモ。
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