舞台は愈々チャーチル・ダウンズの秋開催へ

昨日から今朝にかけて日本のテレビでも紹介していましたが、ニューヨークなどアメリカ東海岸は季節外れの大雪。土曜日のベルモント開催は3レース以降がキャンセルされてしまいました。ベルモントの第2レースを映像で見ましたが、ドロ田と化したダートコースはまるで川状態、競馬どころではありませんでした。
日曜日はケンタッキー州のチャーチル・ダウンズの秋開催が開幕。1週後にはブリーダーズ・カップ・シリーズの舞台になりますが、こちらは晴天。改めてアメリカは広いな、と感心してしまいました。

そのチャーチル・ダウンズ初日のカードは、「明日のスター」と銘打った2歳戦がメイン。いよいよ来年のクラシック・レースが視界に入ってきました。

先ずは牡馬とせん馬によるイロコイ・ステークス Iroquois S (GⅢ、2歳、8ハロン)。1982年創設、1990年にGⅢに格付け。牝馬版のポカホンタス・ステークスとセットになっていて、レース名はアメリカ・インディアンの部族名「イロコイ」でもありますが、実際にはアメリカ産馬として初めてエプサム・ダービーに勝った馬の名前を冠したというのが本当です。
今年の勝馬はモーター・シティー Motor City 。7頭立て。前半は最後方。直線では馬1頭分空いた内ラチ沿いをスルスルと抜け、終始逃げたセヴン・ライヴリー・シンズ Seven Lively Sins を4分の3馬身交わしての差し切り勝ち。父は2007年のケンタッキー・ダービー馬ストリート・センス Street Sense で、正に「明日のスター」に相応しい馬と言えましょうか。騎乗したボレル騎手によれば、父そっくりな走り方だとか。これまでポリトラック・コースで走ってきましたが、今回はダート・コースで変わり身が見られました。これで5戦2勝、G戦は初勝利です。
調教師はイアン・ウイルケス、騎手はカルヴィン・ボレル。

続くのは牝馬によるポカホンタス・ステークス Pocahontas S (GⅡ、2歳牝、8ハロン)。1969年創設。2005年に初めてGⅢに格付けされ、2010年からGⅡに格上げされた一戦。レース名のポカホンタスは、ディズニーによってアニメ映画化もされているアメリカ・インディアンの女性の名前です。男馬バージョンの「イロコイ」に対応させるのに相応しいレース名と言えるでしょう。覚えるのにも好都合。
今年の勝馬はオン・ファイア・ベビー On Fire Baby 。12頭立て。前半は5~6頭の激しい先行争いの後ろに付ける展開。直線入口では6番手から最内を衝きましたが開かず、外に出して追い込み、後方から鋭く伸びるアンド・ホワイ・ノット And Why Not を4分の3馬身抑えて優勝、9対1の番狂わせを演じました。前半のペースが速すぎたのが荒れた原因でしょう。オン・ファイア・ベビーは8月にエリス・パークでデビュー勝ちしたあとアルシビエイズ・ステークス(GⅠ)に挑戦して5着。これが3戦目で2勝となります。ハートレージ師によれば、年内はここチャーチル・ダウンズでもう一戦(ゴールデン・ロッド・ステークスGⅡ、11月26日)使い、来期のクラシックに備えたいとのこと。
調教師はゲーリー・ハートレージ、騎手はジョー・ジョンソン。

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