感謝祭のG戦4鞍

昨日のアメリカは感謝祭の休日、木曜日ながら4つの競馬場でG戦が一鞍づつ行われました。アメリカのグレード戦線も最終盤を迎え、今週は木曜日から日曜日までの4日間連続でグレード・レースが行われます。
連日のG戦はいよいよ今週が今年最後、冬場のアメリカ競馬は暖かいカリフォルニアやフロリダに舞台を移して行くことになります。

アケダクト競馬場のフォール・ハイウエイト・ハンデキャップ Fall Highweight H (GⅢ、3歳上、6ハロン)。1914年創設と歴史は古いレースですが、グレード・レースに格付けされたのは2009年からのこと。第1回に勝ったカムリー Comely は2歳牝馬で、オータム・ハイウエイト・カップという名称でした。当時のアメリカでは2歳馬が古馬に挑戦できるレースがあったということですね。
今年の勝馬はサンライズ・スマーティー Sunrise Smarty 。当日の朝、トッド・プレッチャー厩舎の3頭を含む5頭が取り消して5頭立て、寂しいメンバーになってしまいました。スタートこそネーサンズ・エイチ・キュー Nathan’s H Q に遅れを取ったものの直ぐに先頭を奪い、一旦下げてから追い上げたネイサンズ・エイチ・キューを半馬身抑えての逃げ切り勝ちでG戦初勝利を飾りました。2番人気でしたが、途中で本命に支持されていたジェネラル・マクシムス General Maximus が故障して競走中止するアクシデント。陣営が描いていた以上のハイペースになりましたが、相手に恵まれたこともあって最後まで脚を残せた印象です。
調教師はマイケル・ハッション。騎手ラモン・ドミンゲスは、この日が35歳の誕生日。一日5勝で自らを祝福しました。

カルダー競馬場のマイ・チャーマー・ハンデキャップ My Charmer H (芝GⅢ、3歳上牝、9ハロン)。創設年ははっきりしませんが、1984年には行われていました。グレード戦に格付けされた年も定かではありませんが、1998年はGⅢに格付けされています。レース名のマイ・チャーマーは、三冠馬シアトル・スルー Seattle Slew とヨーロッパで活躍したシアトル・ダンサー Seattle Dancer 、及び英2000ギニー馬ローモンド Lomond の母。
今年の勝馬はオレゴン・レディー Oregon Lady 。7頭立て。前半は超スローペースの4番手で待機。直線では内を衝いて馬群を割り、ラチ沿いに抜け出したトリップ・フォー・エー・ジェイ Trip for A J を外から首差捉えて優勝。こちらもG戦初勝利です。カナダで調教されているアイルランド産馬で、今シーズンは7戦4勝、地元のステークスに勝ったあと南フロリダに遠征していました。
調教師はロジャー・アトフィールド、騎手はパコ・ロペス。

チャーチル・ダウンズ競馬場のフォールズ・シティ・ハンデキャップ Falls City H (GⅡ、3歳上牝、9ハロン)。1875年創設の伝統ある一戦。アメリカにグレード制が導入された1973年からGⅢに格付けされてきましたが、2002年にGⅡに格上げされました。
今年の勝馬はアリーナ・エルヴァイラ Arena Elvira 。8頭立て。前半は3~4番手で先行2頭を見る展開。直線入口では3頭分の外を通り、内のアフリーティング・レディー Afleeting Lady との叩き合いを首差制して1番人気に応えました。同馬はこれで4連勝、G戦は11月4日のターンバック・ジ・アラーム・ハンデ(GⅢ)に続く連勝となります。
調教師ウイリアム・モットは、このレース4勝目。騎手はジュニア・アルヴァラード。

ハリウッド・パーク競馬場のハリウッド・プレヴュー・ステークス Hollywood Prevue S (GⅢ、2歳、7ハロン)。1981年創設。最初はリステッド戦でしたが、5回目を迎えた1985年からGⅢに昇格しています。
今年の勝馬はソー・ブリリアント So Brilliant 。7頭立て。3頭の先行争いから、ジワーッと真ん中を通った1番人気のソー・ブリリアントが抜け出し、そのまま後続を振り切っての逃げ切り勝ち。2着にはブラザー・フランシス Brother Francis が半馬身まで詰め寄りました。先行を争った1頭ギャレックス Galex が途中で左足首と種子骨を骨折して安楽死となるアクシデントも発生しています。勝ったソー・ブリリアントは、これで2戦2勝となる無敗の芦毛馬。
調教師ボブ・バファートは、このレース5勝目。騎手はマーチン・ガルシア。

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