またしてもディープの娘が！

今週のフランス競馬、パリ地区の競馬場は日替わりでパターン・レースが行われます。一昨日はロンシャンでしたが、昨日はシャンティー、馬場はこちらも very soft と相変わらず重い状態が続いています。

歴史の浅いアレ・フランス賞 Prix Allez France (ＧⅢ、４歳上牝、２０００メートル)は９頭立て。４歳上ですが、出走馬は全て４歳馬でした。
大注目は去年の凱旋門賞２着馬シャレータ Shareta 、ジャパン・カップに参戦してブエナビスタの７着でしたから記憶されている方も多いでしょう。実績からイーヴンの圧倒的１番人気。

クリストフ・ルメール騎乗のシャレータはスタート後直ぐに先頭、そのまま流れを作り残り１ハロンまでは先頭を保っていましたが、３番手に付けていたアクアマリン Aquamarine が残り１００ヤードで抜け出し、金星を上げました。４分の３馬身差２着にハヤ・リンダ Haya Landa が食い込み、シャレータは頭差３着。
ブービー人気(２２対１)で大穴を開けたアクアマリンは、ミケール・デルザングレ師の管理馬で、トーマス・ユエ Thomas Huet という若手騎手の騎乗。特記すべきは、我がディープインパクト Deep Impact の娘であることでしょう。ディープ産駒を積極的に所有しているウイルデンシュタイン家の持ち馬。
３歳時にシャンティーの２４００メートル戦でデビュー勝ち、その後ロンシャンのリステッド(２２００メートル)で６着、サン＝クルーのリステッド(２０００メートル)でも４着してシーズンを終えます。４歳になった今年はロンシャンの条件戦(２０００メートル)で２着し、通算５戦目でＧ戦初制覇を成し遂げました。次走はコリダ賞が予定されている由。

因みにアクアマリンの母はアンジェリタ Angelita (父アフリート Afleet)、アメリカでＧⅠ(ビヴァリーＤステークス、ディアナ・ハンデ)に２勝したアンガラ Angara と姉妹関係にある血脈ですね。アクアマリンの妹は今年３歳の牝馬アバコア Abacoa といい、これもディープインパクト産駒です。

一方３着に終わったシャレータ陣営、ロワイヤー＝デュプレ師もルメール騎手も結果には悲観していません。勝馬より７ポンド重い負担重量、苦手の重馬場、得意の距離より短いレースと、明らかな敗因が三つ重なっていたから。頂点を目指す女傑が順当にスタートを切った、という評価のようです。

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