2014ロンシャンの開幕

今回は先の日曜日、フランス/ロンシャン競馬場の開幕カードで行われたG戦2鞍のレポートです。

先ずラ・フォース賞 Prix La Force (GⅢ、3歳、2000メートル)はダービーに向けた今年最初のトライアルと呼ぶべき一戦で、good の馬場に8頭が出走してきました。15対8の1番人気に支持されたのは、2歳最終戦でコンデ賞(GⅢ)に勝ったファーブル厩舎のエリプティック Elliptique 。

13対2(4番人気)のミスター・ポムロイ Mr Pommeroy が逃げ、エリプティックはスタート後直ぐに後方に下げます。逃げ馬をマークしていた伏兵(15対2、6番人気)のガイロ・チョップ Gailo Chop が残り2ハロンで抜け出そうとして前が開かず、外に振ります。その際に進出を開始したエリプティックを突くような形となり、これで本命馬はチャンスを失って5着。最後の120ヤードで抜けたがリオ・チョップが、先行して逃げ馬を追い詰めたフリー・ポート・ラックス Free Port Lux を4分の3馬身抑えて優勝。最後の一歩で交わされたミスター・ポムロイが頭差3着に粘っています。
アントワーヌ・ド・ウォトリガン厩舎、ジュリアン・オージュ騎乗のガイロ・チョップは、追加登録してこのレースに参戦した馬で、クラシックには出走資格の無いせん馬。3月にサン=クルーのリステッド戦に勝っており、使われた強みを活かした結果でしょう。
クラシックには無縁のため、先の話ですが8月ドーヴィルのギョーム・ドルナーノ賞を目標にするのだとか。

もう一鞍が、古馬のGⅠ路線のスタート・ラインに位置するダルクール賞 Prix d’Harcourt (GⅡ、4歳上、2000メートル)。7頭が出走し、前走シーズン最初のG戦エクスバリー賞に勝ったノース・キング Norse King が6対5の1番人気。GⅠ級の馬が始動しない内に稼いでおこうという戦略ですが、中間やや脚部に不安が出て100パーセントの出来には無いようです。

ペリエ騎乗の3番人気(6対1)のシンギング Singing が例によってスローで逃げ、2ハロン経過した地点でペースを挙げます。3番手でマークしたノース・キングが残り300メートルでスパートしましたが、5番手に付けていた4番人気(7対1)のスモーキング・サン Smoking Sun が外に出し、最後の150ヤードで抜けると、本命ノーズ・キングを1馬身半捉えて快勝。半馬身差で2番人気(100対30)のトリプル・スレット Triple Threat が最後方から3着に突っ込みました。逃げたシンギングは5着。
パスカル・ベイリー厩舎、ステファン・パスキエ騎乗のスモーキング・サンは、去年ドラー賞(GⅡ)で5着していたニアルコス・ファミリーの5歳馬。今回はブリンカーを装着したことと、乾いた馬場が好走に繋がったと言えそうです。
もちろんガネー賞も照準ですが、そこでは女傑トレーヴ Treve が始動を予定しており、可能性を考慮してシンガポールに遠征も見据えているベイリー師でした。

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