メゾン=ラフィットのGⅢ

昨日の日曜日はフランス、メゾン=ラフィット競馬場のGⅢ戦2鞍です。馬場は good to soft 、中々乾いた馬場にはなりません。

最初はメッシドール賞 prix Messidor (GⅢ、3歳上、1600メートル)、英国のハノン厩舎が登録していた唯一の3歳馬ロッキナンテ Rockinante が取り消し、6頭立てで行われました。このレースに9勝しているアンドレ・ファーブル厩舎からの出走はありません。
6対4の1番人気は、前々走でエドモン・ブラン賞(GⅢ)に勝ち、前走シュマン・ド・フェル・デュ・ノール賞(GⅢ)でも2着したムーンウォーク・イン・パリス Moonwalk in Paris 。

レースはスタンド・マイ・グラウンド Stand My Ground が逃げ、ムーンウォーク・イン・パリスは後方待機。例によって最後の瞬発力勝負になりましたが、抜け出したのは4番手に付け、内ラチ沿いに一旦後退しながらも瞬発力に勝る2番人気(27対10)のティン・ホース Tin Horse でした。2馬身突き抜けて、2着はプランス・ダリエノール Prince D’Alienor 、更に2馬身半で本命ムーンウォーク・イン・パリスの順。
勝たれて見ればティン・ホースは去年の仏ギーニー馬。出走条件の関係から本命馬より4ポンド軽い負担重量も有利に左右したでしょう。
ディディエ・ギルマン厩舎、ティエリー・ジャルネ騎乗のティン・ホースは、仏2000ギニーに勝ったあと仏ダービー5着、ジャック・ル・マロワ6着、ムーラン・ド・ロンシャン7着でシーズンを終え、今期は前走イスパハン賞6着の成績。勝鞍こそ恵まれませんでしたが、全てGⅠ戦を使ってきました。これがシーズン2戦目になったのは、これまでの馬場状態が悪過ぎたから。この日も決して固い馬場ではありませんでしたが、GⅢクラスで負担重量にも恵まれれば、やはりクラシック馬の実力がモノを言ったようですね。この後は再びGⅠ路線、ドーヴィルのジャック・ル・マロワ賞が目標になるでしょう。

続いてはリゾランジス賞 Prix de Ris-Orangis (GⅢ、3歳上、1200メートル)。混戦の短距離路線、9頭が出走してきました。
1番人気(3対1)に推されたフレッド・ラルーペ Fred Lalloupet は前走パレ・ロワイアル賞6着、前々走サン・ジョルジュ賞7着と成績は今一つですが、去年のこのレースで逃げて首差2着に粘った馬。確たる中心馬不在の中、レースとの相性で人気が集中したのでしょう。

前年同様フレッド・ラルーペは外枠スタートから外目の先頭で走りましたが、去年ほどの粘りは見られず7着敗退。負けが決まった時点で鞍上グレゴリー・ブノアも無理には追いませんでした。
レースは差し馬の競馬となり、優勝は2番人気(47対10)だったロックウッド Lockwood 、メッシドール賞同様2番人気の制するところとなりました。2着は4分の3馬身差でガマース Gammarth 、更に1馬身4分の1差で9歳のヴェテラン・スプリンターのマルシャン・ドール Marchand D’Or の順。

アンドレ・ファーブル厩舎、ピエール=シャルル・ブードーという若手(恐らく)が騎乗したロックウッドは、これが未だ5戦目という経験の浅い3歳馬。4月にロンシャンの7ハロンで未勝利を脱した馬で、1200メートルの距離は初めての体験でした。(これまでは1400メートルと1600メートルのみ)
この日は5番手からの競馬。追い出しの合図に最初は反応が鈍かったそうですが、スピードに乗ってからは素晴らしい末脚を発揮しています。
ファーブル師にとって、このレースは1992年のウエディング・オブ・ザ・シー Wedding of the Sea 、1995年のディフィデント Diffident 、去年のタイム・プリズナー Time Prisoner に続く4勝目で2連覇。4勝は、エンジェル・ペナ、アラン・ド・ロワイヤー=デュプレと並ぶ最多勝利に並ぶ度数となります。

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1件の返信

  1. まとめtyaiました【メゾン=ラフィットのGⅢ】

    昨日の日曜日はフランス、メゾン=ラフィット競馬場のGⅢ戦2鞍です。馬場は good to soft 、中々乾いた馬場にはなりません。最初はメッシドール賞 prix Messidor (GⅢ、3歳上、1600メ…

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