ロンシャンの不良馬場

イギリスのチャンピオン開催が終了した翌日、ロンシャン競馬場てシーズン末のG戦2鞍が行われました。ロンシャンのG戦も残すところ今月末の仏セントレジャーのみです。
馬場は極端に悪化して very soft 。

コンデ賞 Prix de Conde (GⅢ、2歳、1800メートル)は8頭立て。新馬戦に勝って1戦1勝の2頭に人気が集まり、ロンシャンの新馬に勝ったエピキュリス Epicuris が17対10の1番人気。
そのエピキュリスがスタート良くハナに立ちましたが、直ぐに5番人気(137対10)のコーンウォールヴィル Cornwallville が逃げを主張、本命馬は一旦控えます。しかし人気通り力が違うのか、残り1ハロンでスパートすると後続をあっという間に3馬身引き離し、中団から追い込む2番人気(19対10)でコンピエーニュで新馬勝ちしたビッグ・ブルー Big Blue に2馬身半差を付けて期待に応えました。更に1馬身4分の3差で6番人気(16対1)のカポ・マクシーモ Capo Maximo が3着。

トレーヴでお馴染みのクリティック・ヘッド=マーレク厩舎、ティエリー・テュイレ騎乗のエピキュリスは、前日のチャンピオン・ステークスを制したジャドモント・ファーム、ハーリッド・アブダッラー殿下の持ち馬。やはりオーナーにも勢いというものがあるのでしょう。来年のクラシックに向けて期待が高まります。

もう一鞍が残念凱旋門賞とも断念凱旋門賞とも呼ばれてきたコンセイユ・ド・パリ賞 Prix du Conseil de Paris (GⅡ、3歳上、2400メートル)。尤も1920年創設の凱旋門賞に対し、こちらは1893年創設と歴史はずっと古く、以前はコンセイユ・ミュニシパル賞として知られてきました。
今年は僅か4頭立てと寂しいメンバーになり、去年の覇者ノーズ・キング Norse King が11対10の1番人気に支持されていました。このレースの2連覇は過去に3例しかなく、もし勝てば1974/75年のカマラーン Kamaraan 以来の快挙となります。

そのノーズ・キング、ここは格上との判断から逃げ切る作戦。しかし小頭数のレースはとかく波乱になるもので、2番手に付けていた2番人気(6対4)のマナテー Manatee が脚を延ばし、本命馬を4分の3馬身捉える逆転勝ち。ノーズ・キングの連覇は成りませんでした。1馬身4分の1差の3着には3番人気(29対10)のボダイ Bodhi が入り、ここは順当。
アンドレ・ファーブル厩舎、マクシム・グィヨン騎乗のマナテーは、これが未だ4戦目という3歳馬。今年4月にシャンティーでデビュー勝ちしたものの長期休養(理由は不明)。9月初めにシャトーブリアンの条件戦で復帰して2着、続く9月末のメゾン=ラフィット条件戦に勝ってここに駒を進めてきました。4戦3勝2着1回は、未だ未だ先がある戦績で、来年の古馬戦線での活躍が見込めそうな1頭と言えるでしょう。

 

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