オラモ指揮BBC響

続いて昨日のコンサートの視聴記です。

≪Prom 6≫
フォング・ラム Fung Lam /エンドレス・フォームス Endless Forms (BBC委嘱作品、世界初演)
ラフマニノフ/ピアノ協奏曲第2番
     ~休憩~
プロコフィエフ/交響曲第6番
 管弦楽/BBC交響楽団
 指揮/サカリ・オラモ
 ピアノ/キリル・ゲルシュタイン

最初に演奏されるのは、BBCが香港生まれの作曲家に委嘱するものとしては初めての作品。その世界初演です。プロムスの面白い所は、単に名曲を次々に聴かせるのではなく、新しい作品が数多く登場すること。プロムスで生まれで世界のオーケストラのレパートリーに定着したものもたくさんありますしね。

香港の作曲家フォング・ラムは1979年生まれ、と言いますから、私の子供の世代。それを考えると嫌になりますけど・・・。
中国の現代音楽という先入観があるわけではないけれど、やはり東洋的感性を感じます。9分ほどの幕開け作品ですが、最後に鳴らされるチューブラー・ベルの音が余韻を残すのが印象的でした。
ダーウィンの「種の起源」が発想の源だそうな。

続いてはロシアのピアニスト、ゲルシュタインが天下の名曲を弾きます。去年はビチュコフ指揮のBBC響でシュトラウスのブルレスケを弾いて成功した人で、2年連続のプロムスの舞台。
クール・ビズ風に黒のジャケットに白いシャツで登場、指揮者の赤い蝶ネクタイと好対照だったみたい。如何にもロシアという粘っこいピアニズムじゃなく、随分スッキリしたラフマニノフと聴きました。
客席は最大級の沸き方で、アンコールにガーシュインのアイ・ガット・リズムが演奏されました。このピアニスト、ジャズも得意なんだそうで、ラフマニノフより嵌っている感じ。

後半は余り演奏されないプロコフィエフの6番。プロムスでは4回目の登場ということで、これまでのプリッチャード、ゲルギエフ、パーヴォ・ヤルヴィに続きます。
私はナマ演奏でオラモを聴いたことはありませんが、ラフマニノフでもプロコフィエフでもティンパニを思い切り叩かせて、随分とメリハリの効いた音楽をやる人だと思いました。来年はウィーン・フィルを初めて振ることが決まっている由。

ところで今日の Prom 7 はヘンデルの「水上の音楽」と「王宮の花火の音楽」、明日の Prom 8 もヘンデルの「マカベウスのユダ」ということで、私には余り馴染の無いレパートリー。
プロムス・レポートは暫くお休みして、次回は Proms 9 、バレンボイムのベートーヴェン交響曲全曲演奏会から再スタートする予定です。それにしてもこのオケ、どういう団体? 聞いたこと無い名前だなぁ~。

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