能力の証明?

名古屋とはいえ、日帰りの新幹線往復はキツイ。宵の口に帰宅しましたが、パソコンの電源を入れる気力は失せ、週末の競馬レポートは積み残しの山となってしまいました。
慌てる必要もありませんので、順を追って一つづつ回復して行きましょう。先ずは9月28日に英国ニューマーケット競馬場で行われた9月開催二日目から3鞍のG戦結果報告です。

この日は時折雨がパラつく中、good の馬場。前日は追風でしたが、この日は横風が強かったようです。最初はオー・ソー・シャープ・ステークス Oh So Sharp S (GⅢ、2歳牝、ハロン)。9頭が出走、前走ヨーク競馬場のナーザリーに勝って3戦2勝のウォーターウェイ・ラン Waterway Run が5対2の1番人気に支持されていました。

レースは、大外9番枠(スタンドに近い側)から好スタートの並んだ3番人気(5対1)ライト・アップ・マイ・ライフ Light Up My Life が逃げ、ウォーターウェイ・ランはその外から2~3番手でマーク。最後の1ハロンでは並び掛けたウォーターウェイ・ランと粘るライト・アップ・マイ・ライフ両馬の叩き合いとなり、ゴール板ではウォーターウェイ・ランが半馬身先着して期待に応えました。3馬身離されてアニーズ・フォーチュン Annie’s Fortune が3着。
レイフ・ベケット厩舎、ジム・クロウリー騎乗のウォーターウェイ・ランはこれで4戦3勝。1000ギニーには33対1のオッズが提示されました。次走はブリーダーズ・カップ・ジュヴェナイル・ターフになるかも。ベケット師はこのレース、2004年のペンキンナ・プリンセス Penkenna Princess に続く2勝目、クロウリー騎手にとっては初制覇となります。

続いては1マイルの混合戦、ジョエル・ステークス Joel S (GⅡ、3歳上、1マイル)。1頭取り消して10頭が出走してきました。セント・ジェームス・パレス・ステークス(GⅠ)に勝った3歳馬モースト・インプルーヴド Most Improved が、GⅠ勝ちのペナルティーを背負いながらも7対2の1番人気。

内枠(スタンドから遠い側)スタートの3頭と、他の7頭が内外の二つのグループに分かれる展開。本命モースト・インプルーヴドは馬場の中央を通る7頭を先頭で引っ張りましたが、次第に馬群に飲み込まれて後退、結局は7着と期待を裏切ります。優勝は、スタンドから遠いグループの先頭を走っていた伏兵(10対、7番人気)のペニテント Penitent 。残り3ハロン地点では中央グループに後れを取っているように見えましたが、気が付けば先頭。中央グループから3番人気(6対1)のサイド・グランス Side Glance が追い詰めましたが首差及ばず2着。1馬身4分の1差で3頭グループの2番手を追走していたブービー人気(16対1)のプレミオ・ロコ Premio Loco が3着に食い込みました。8歳馬プレミオ・ロコは前走セレブレーション・マイル(GⅡ、グッドウッド)に勝って大穴を開けましたが、ここでも人気をあざ笑う様な大駆けです。
勝ったペニテントは、4月にサンダウン・マイル(GⅡ)に勝っていた6歳せん馬。2週前のドンカスターではパーク・ステークス(GⅡ)で5着に終わっていました。デヴィッド・オメーラ調教師、ダニエル・タドホープ騎手共にこのレース初勝利。

金曜の最後は、来年の牝馬クラシックに繋がるフィリーズ・マイル Fillies’ Mile (GⅠ、2歳牝、1マイル)。1頭取り消しの6頭立てで行われました。4対6の断然1番人気に支持されたのは、前走ドンカスターのメイ・ヒル・ステークス(GⅡ)を含めて3戦無敗のサーティファイ Certify 。馬名の通り、その能力を「証明」出来るかが見所でしょう。

レースはマサーラー Masarah が逃げ、3番人気(8対1)のロズ Roz が2番手追走。サーティファイはスタンドから遠い側のラチ沿いに最後方で待機します。ペースはスローながら、本命馬に騎乗したミケール・バルザロナ騎手がゴーサインを出すと、サーティファイは瞬時に加速、次第に外(スタンド側)に寄れる若さを見せながらも、後続との差が開いたためにトラブルにはならず圧勝。2番手から2着に粘ったロズに4馬身半の大差を付けていました。1馬身差3着には、後方から追い込んだアマゾナス Amazonas 。勝馬同様3戦無敗、プレスティージ・ステークス(GⅢ)勝馬で2番人気(7対2)に期待されたオリー・オルガ Ollie Olga は最下位惨敗。前走で破ったアマゾナスにも後れを取ったのですから、今日の敗戦は不可解と言えましょうか。

マームド・アル・ザローニ厩舎、ゴドルフィンのサーティファイ、1000ギニーのオッズは6対1から8対1の範囲に上がりました。ゴドルフィン/ザローニは去年のこのレースもリリック・オブ・ライト Lyric Of Light で制して(頭差で)いますが、陣営ではサーティファイの方が上と評価しているようです。今日はスタート前に焦れ込みが見られましたし、先頭に立つと手前を変えたり外に寄れる若さも目立ちました。今期はこれで終戦の予定ですが、実力を証明するには冬場の成長が不可欠とも言えそうですね。

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