キーンランド秋開催も開幕
先週のサンタ・アニタ競馬場に続き、昨日キーンランド競馬場の秋開催がオープンしました。10月27日までの3週間、短期開催。初日のG戦は2鞍、いずれも勝馬にはBCへの優先出走権が与えられます。
最初はフェニックス・ステークス Phoenix S (GⅢ、3歳上、6ハロン)。キーンランドはオール・ウェザー・コース、fast の馬場に10頭が出走してきました。実力が拮抗したメンバー、確たる中心馬不在の中で8対5の1番人気に支持されたのはドクター・チット Doctor Chit 。前走キングズ・ビショップ・ステークス(GⅠ)の4着馬です。
先行馬が揃ってハナ争いが激しくなると予想された中、6番枠スタートながら巧く先頭に立った3番人気(9対2)のサム・オブ・ザ・パーツ Sum of the Parts が逃げ切ってしまいました。1馬身4分の1差で5番手から伸びたノーブルズ・プロミス Noble’s Promise が2着、頭差でローリーズ・ロケット Laurie’s Rocket が3着。本命ドクター・チットは、2番手を追走するも最後は5着に後退してしまいました。
トーマス・エイモス厩舎、ジュリアン・ルパルー騎乗のサム・オブ・ザ・パーツはG戦初勝利、前走はベルモントの一般ステークス(グル―ヴィー・ステークス)で2着だった3歳馬。2歳時は5戦1勝ながら、今期はこれで5戦4勝2着1回と着実に成長を重ねています。BCスプリントへの優先出走権を手にしましたが、陣営では同馬が未だ3歳ということを考慮して出走は慎重に判断するとのことでした。
続いてはBCジュヴェナイル・フィリーズへの優先出走権を掛けたアルシバイアディース・ステークス Alcibiades S (GⅠ、2歳牝、8.5ハロン)。当初登録は出走枠を超える16頭でしたが、最終的には2頭が除外されてフル・ゲートの14頭立てとなりました。こちらも人気は混戦で、前走カナダで芝のGⅡ戦(ナタルマ・ステークス)に2着したスプリング・イン・ジ・エアー Spring in the Air が1番人気になりましたが、オッズは4対1とファンの迷いが感じられます。
レースは伏兵(24対1)ラ・ソング La Song の逃げ。前半は10番手、徐々に進出したスプリング・イン・ジ・エアーは直線では4頭分の大外から鋭く伸び、ブロークン・スペル Broken Spell に1馬身差を付けて見事期待に応えました。更に2馬身差で2番人気(9対2)のマジカル・ムーン Magical Moon が3着。
マーク・キャスク調教師が管理、パトリック・ハズバンズが騎乗したスプリング・イン・ジ・エアーは、これで4戦2勝2着2回。もちろんG戦は初勝利で、こちらは真っ直ぐにBCを目指すでしょう。
ということで開幕したキーンランド、明日の土曜日はG戦5連発の豪華版に加えてGⅠが3鞍にBC招待レースも3鞍。ヨーロッパもアメリカもクライマックスを迎えた10月第1週に、今から戦々恐々の週末です。
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