キーンランドは芝の長距離戦

昨日の木曜日、キーンランド競馬場でシカモア・ステークス Sycamore S (芝GⅢ、3歳上、12ハロン)が行われています。アメリカでは数少ない芝の1マイル半。firm の馬場に7頭が出走してきましたが、カナダを本拠地にしているロジャー・アトフィールド師が送り込んだマスケティアー Musketier が僅かの差で5対2の1番人気。10歳馬ながら芝の1マイル半ではスペシャリストとも言えるドイツ産馬で、前走カナダのGⅠ(ノーザン・ダンサー・ステークス)では6着でしたが、既にG戦7勝(フランス、カナダ、アメリカで)の実績が買われていました。
一方で9月15日にケンタッキーで行われたケンタッキー・カップ・ターフ・ステークス(芝GⅢ)の上位入線組も揃って登場。1着アイオヤ・ビッグタイム Ioya Bigtime と半馬身差2着のラヒーストラーダ Rahystrada 、頭差3着のキンダーガーデン・キッド Kindergarden Kid も実力差は拮抗しており、夫々順に5対2(2番人気)、3対1(3番人気)、3対1(同じく3番人気)で続きます。
レースはアイオヤ・ビッグタイムが先手を取り、一時は5馬身差を付けての大逃げ。本命マスケティアーは大きく離れた最後方からの競馬。アイオヤ・ビッグタイムのリードは徐々に詰まりましたが、一杯に逃げ込みを図ります。しかし前半6番手を進んだキンダーガーデン・キッドが徐々に脚を伸ばし、外から2番手に上がった伏兵(9対1)マイアミ・デコ Miami Deco とラチ沿いに粘るアイオヤ・ビッグタイムの間をすり抜けるようにゴール。写真判定の結果、キンダーガーデン・キッドが首差アイオヤ・ビッグタイムを捉えていました。半馬身差でマイアミ・デコが3着、ラヒストラーダは4着。マスケティアーは何故か終始後方のまま、7着最下位に敗退しています。
マイケル・メイカー厩舎、ジュリアン・ルパルー騎乗のキンダーガーデン・キッドはこれがG戦初勝利で、8月2日のクレーミングレースで現オーナーが購入、バークレー・タグ厩舎からメイカー師の下に転じていた5歳せん馬。勝鞍はタグ厩舎時代、去年11月にアケダクトの一般ステークスに勝って以来のこととなります。ケンタッキー・カップ3着のあと、ベルモントのスーパー・サタデイ当日(9月29日)に行われたターフ・カップ(芝GⅠ)でも3着に来ていましたから、ここでGⅢに勝っても不思議ではないでしょう。ほぼ1か月で3戦もこなすタフな馬。

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