カルダーが閉幕

昨日はフロリダ州のカルダー競馬場のフィナーレでした。4月9日に開幕して11月30日までのロングランが、2鞍のG戦で千穐楽を迎えています。

第7レースに組まれていたラ・プレヴォヤンテ・ハンデキャップ La Prevoyante H (芝GⅢ、3歳上牝、12ハロン)は芝の長距離戦、firm の馬場に2頭が取り消し、6頭立てで行われました。4対5の1番人気に支持されたハヴァント Havant は英国産の4歳馬で、2歳時はサー・マイケル・スタウト厩舎に所属してスイート・ソレラ・ステークス(GⅢ)を制した馬。今年からフランスでフレディー・ヘッド師が管理してきましたが、前走カナダのE.P.テイラーステークス挑戦を機にアメリカに転戦。前走はスタートで出遅れての5着、マトモに走れば力は上という評判です。
そのハヴァント、今回は出遅れることもなく逃げたクロージング・レンジ Closing Range の3番手を追走していましたが、ペースがスローで前残りの競馬に嵌ってしまい、結局は3番手での入線。優勝はブービー人気(19対1)の気楽さで逃げ切ったクロージング・レンジ、2番手追走の2番人気(3対2)チャオ・ベラ Ciao Bella に2馬身4分の3差を付けていました。2着と3着の本命ハヴァントとの着差は1馬身4分の1。
フィリップ・オリヴァー厩舎、エルヴィス・トルヒーヨ騎乗のクロージング・レンジは、未だキャリアの浅い3歳馬。ここまでの6戦は全て異なる競馬場で走ったもので、G戦は初勝利。前走は初めてG戦に挑戦したキーンランド競馬場のオーク・ヴァレー・ヴュー・ステークス(芝GⅢ)での8着で、掲示板に載らなかったのはこのレースだけです。

カルダーのロングランを締め括ったのは、第10レースのトロピカル・ターフ・ハンデキャップ Tropical Turf H (芝GⅢ、3歳上、9ハロン)。こちらも2頭が取り消しての9頭立て。前走カナダのウッドバイン・マイル(カナダの芝GⅠ)では8着に終わったものの、シーズンを通してグレード戦で健闘してきたホリンジャー Hollinger が9対5の1番人気に支持されていました。
本命ホリンジャーが先手を取って逃げ込みを図りましたが、4~5番手の内を追走していた2番人気(3対1)のフィリー・エース Philly Ace が直線で外から鋭く伸び、粘るホリンジャーを半馬身差し切って快勝。3着には1馬身4分の3差でエンパイヤ・ビルダー Empire Builder が続きました。
クリストフ・クレメント師が管理するフィリー・エースは、これがG戦初勝利となる4歳せん馬。前走はレッド・スミス・ハンデ(芝GⅢ)でボイステラス Boisterous の3着でした。これで通算成績は14戦7勝、2代母がGⅠに3勝のレイト・ブルーマー Late Bloomer という血統です。騎乗したルイス・サエズは開催のリーディング・ジョッキー、タイトルを見事にG戦優勝で飾りました。

このあとフロリダ州の競馬はガルフストリーム競馬場に舞台を移し、12月1日から4月5日までの90日間開催がスタートします。

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