雨に祟られたカリフォルニア

今年も押し詰まり、12月29日はフロリダとカリフォルニアで夫々1鞍づつのG戦が行われましたが・・・。いずれも短距離戦。

ガルフストリーム・パーク競馬場からはミスター・プロスペクター・ステークス Mr. Prospector S (GⅢ、3歳上、6ハロン)。去年は新年と大晦日の二度も施行されたレースですが、今年は fast の馬場、1頭取り消しての5頭立て。12月8日にタンパ・ベイ競馬場で行われた同条件の一般ステークス(ペリカン・ステークス)1・2着馬の再戦という評判で、その時勝ったアクション・アンディー Action Andy が7対5の1番人気に支持され、2着だったインディアノ Indiano が8対5の2番人気で続きます。
レースはスターの良かったドリーミング・ネロ Dreaming Nero 、伏兵(17対1の最低人気)のオフ・ザ・ジャク Off the Jak 、アクション・アンディーの3頭が飛ばす展開。これを離れた4番手で追走したインディアノが最終コーナーで馬4頭分の外から追い上げ、粘るオフ・ザ・ジャクを4分の3馬身捉えて優勝、前走の雪辱を果たしました。本命アクション・アンディーは更に4分の3馬身差の3着。
勝ったインディアノは、2歳時にはパナマでデビューから5連勝した馬。その後現在のマーチン・ウルフソン厩舎に転じ、G戦は去年のキャリー・バック・ステークス(GⅢ、カルダー)に続く2勝目。去年の大晦日にはこのレースにも出走し、1番人気で3着に敗れていました。ウルフソン師は“力はアクション・アンディーより上”と自信があったようで、“本来なら去年勝っていてもおかしくなかった”と誇らしげ。皮肉なことに、去年アプライオリティー Apriority で同レースを制したルイス・サエズ騎手が今回はインディアノに騎乗、2年連続制覇の手綱となりました。

続いては開幕したばかりのサンタ・アニタ競馬場冬開催から、デイトナ・ステークス Daytona S (芝GⅢ、3歳上、6.5ハロン)。本来は芝コースのレースですが、雨に祟られてメイン・コースに変更。馬場状態は fast でしたが映像を見ても判るように水が浮く状態。当初登録の12頭から何と7頭が取り消し、5頭立ての寂しいメンバーになってしまいました。どうやらグレード戦の格付けからは外れ、一般のステークスとして扱われるようです。
結果だけを簡単に記録しておくと、8対5の1番人気を分け合ったのは去年の夏にパット・オブライエン・ステークス(GⅡ)に勝ったキャピタル・アカウント Capital Account と、2010年のキャッシュコール・フューチュリティー(GⅠ)の覇者コンマ・トゥー・ザ・トップ Comma to the Top 。どちらもダートコースでのG戦勝馬で、芝からメインコースに変更されても能力的には問題ないと見做されていた2頭です。
レースはコンマ・トゥー・ザ・トップの逃げ切り勝ち。先行するはずの馬は全て取り消し、予定外の逃げでした。1馬身4分の3差で内から伸びたクラブハウス・ライド Clubhouse Ride が2着に入り、2番手追走のエイント・ノー・アザー Ain’t No Other が頭差の3着。キャピタル・アカウントは4着に終わりました。勝馬の調教師はピーター・ミラー、勝利騎手はエドウィン・マルドナード。本来はコーリー・ナカタニが騎乗する予定でしたが第4レースで落馬、急遽乗り替わったもの。幸い、ナカタニ騎手は軽症で済んだようです。

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