ルイジアナのダービー・トライアル
今週は土曜日から月曜日までの3日間に亘ってG戦が予定されていますが、各日共レースは僅か、冬場の比較的静かな日々が続きます。
土曜日の最初は、ルイジアナ州フェア・グラウンズ競馬場のルコント・ステークス Lecomte S (GⅢ、3歳、1マイル70ヤード)。ケンタッキー・ダービーへのポイントが付くレースで、4着までの馬に10・4・2・1ポイントが加算されます。馬場は fast 、当初登録の9頭が出走してきました。8対5の1番人気は、カナダの一般ステークス(ディスプレイ・ステークス)に勝ったエイヴィーズ・クオリティー Avie’s Quality 。
しかし本命馬は全く良い所なく、8着ブービーに惨敗。逆に、先手を取った3番人気(9対2)のオックスボウ Oxbow が2着ゴールデン・ソウル Golden Soul (4対1、2番人気)に11馬身半の大差を付ける圧勝です。更に1馬身半差でフェア・ザ・キッテン Fear the Kitten が3着。
ウェイン・ルーカスが管理し、ジョン・ケントン・コートが騎乗したオックスボウは、去年12月のキャッシュコール・フューチュリティー(GⅠ)で4着した馬。これで6戦2勝となり、もちろんG戦は初制覇です。ルーカス厩舎の本拠地、アーカンソーのオークローン・パーク競馬場から前日にルイジアナ入りしての勝利でした。
続いてはサンタ・アニタ競馬場から古馬の短距離戦、パロス・ヴァーデス・ステークス Palos Verdes S (GⅡ、4歳上、6ハロン)。fast の馬場に7頭立てでしたが、人気は割れ、3頭が5対2で並ぶ混戦模様です。即ち人気3頭は、サン・ヴィセンテ・ステークス(GⅡ)勝馬のドリル Drill 、ウッディー・スティーヴンズ・ステークス(GⅡ)勝ちのフスティン・フィリップ Justin Philip 、そして前走マリブー・ステークス(GⅠ)で2着に逃げ粘ったパナマの快速馬プライヴェイト・ゾーン Private Zone 。
レースは、スタート良く飛び出したコンマ・トゥー・ザ・トップ Comma to the Top とプライヴェイト・ゾーンの激しい先行争い。この速いペースが利して、直線では5番手追走のサハラ・スカイ Sahara Sky が外に持ち出して鋭く伸び、先行争いに競り勝ったプライヴェイト・ゾーンに1馬身差を付けての差し切り勝ち。更に半馬身でフスティン・フィリップが3着に入り、人気の一角ドリルは6着敗退。サハラ・スカイは21対1の最低人気という大波乱でした。
勝馬を調教するのは、同馬の共同馬主でもあるジェリー・ホーレンドルファー師。ジョセフ・タラモが騎乗していました。サハラ・プリーズはこれがG戦のデビューで、実戦は去年6月ハリウッド競馬場のアローワンス戦4着以来でしたから人気が無いのも当然。しかしながら戦績はこれで5戦3勝2着2回となり、いわゆる上がり馬の1頭と言えるでしょう。典型的な追込みタイプで、ペースが速いことが好走の条件。今回は正に壺に嵌った一戦でした。
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