GⅠ2題

昨日の日曜日、ヨーロッパでは重要なGⅠが二つ行われました。

最初はアイルランド、カラ競馬場のフェニックス・ステークス。ヨーロッパ圏内で今年最初に行われる2歳馬のGⅠです。
7頭が出走する予定でしたが、直前にサウス・ダコタが取り消し、6頭立てになりました。このレースはオブライエン調教師の独占レースになっていまして、今回の本命もコヴェントリー・ステークスを快勝して来年の2000ギニーで本命視されているヘンリーザナヴィゲイター。
ゴール前200メートルではそのまま人気サイドと思われましたが、最後の勝負どころで伸びず、25対1の伏兵、Saoirse Abu が本命に1馬身差を付けて勝ちました。
これ、何と読むのでしょうかねぇ。実況を聞いていると「ソーショー・アブー」と聴こえるんですが・・・。
アラビア語でしょうが、どういう意味?? 馬の名前ってホント難しいんだから。
調教師はジム・ボルガー、父はミスター・グリーリーですから、今年の英愛1000ギニーを連覇したフィンシール・べオと同じです。
これで2000ギニーの1番人気はヘンリーザナヴィゲイターからリオ・ド・ラ・プラタに替わりましたね。
アイルランドはこのところ雨続きのようで、カラ競馬場はビショビショの重馬場だったみたい。サウス・ダコタの取り消しもそれが原因でしょうし、このレースだけで能力を判定するのは早計かな。

もう一つのビッグ・レースはフランスのドーヴィル競馬場。このリゾート競馬最大の呼び物、ジャック・ル・マロワ賞です。3歳上の1マイル。通常ならサセックス・ステークスと並ぶ、夏場の最強マイラー決定戦。
マイラーというのは、1マイルを得意にする馬のこと。1マイルはほぼ1600メートル。英国では“マイル”(哩)が競馬距離の基準ですが、フランスはメートル法の国。従ってジャック・ル・マロワは正式には1600メートル戦です。
今年の目玉は何と言っても5歳馬マンデュロ Manduro とフランス・ダービーに勝った3歳のロウマン Lawman の対決。
カラと同様6頭という少数ながら精鋭、興味津々の一戦でしたね。
で、結果はマンデュロの圧勝。ロウマンはまさかのシンガリ負け。どこか具合が悪くなったんでしょうか、画像で見ても途中からズルズル後退。競馬になっていません。凱旋門賞のオッズから名前も消えてしまいましたね。
マンデュロは強かった。私の密かな凱旋門賞狙い目でしたが、これで人気の1頭に祭り上げられてしまいますよ。
実際、現在のオッズはオーソライズドに次ぐ2番人気。オーソライズドがエクリプス敗退のあと沈黙しているだけに、押し出されて本命になり兼ねませんな。

凱旋門賞云々はまだ早いんですが、マンデュロ対ピーピング・フォウンという図式が見えてきました。これにオーソライズドとディラン・トーマスがどう絡むか。
ヨーロッパの競馬はあちこちでドラマが生まれていきますから、目が離せません。チョッとサボっていると、大レース本番でサッパリ状況が掴めないことになってしまうんですわ。

 

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