フェスタ千秋楽・東響

いよいよフィナーレ、初日に続き東京交響楽団を聴いてきました。指揮は常任指揮者・大友直人。サマーミューザは3年目にして初登場かと思います。今日のコンマスは高木和弘、でしょうか、よく知らないんです。

チケットは完売でした。何しろ独奏者として登場する神尾真由子がチャイコフスキー・コンクールで優勝。6月のニュースでしたが、たまたまコンクール後最初の登場とあって、チケットが一斉に売れちゃったそうです。みんなブランドに弱いんだから、もう~。
神尾さん、今更コンクールなんぞに出なくたって、実力は世界がとっくに認めてます。他の出場者が可哀相じゃないか、なんて私は思っちゃいましたけどね・・・。

で、今日のプログラムはオール・フレンチ。フランス料理のフルコースですな。
幕開けはベルリオーズのラコッツィ・マーチ、続いてドビュッシーの牧神の午後への前奏曲。前半の終わりにペレグリのクリザリッド。これは後述します。
休憩が入り、神尾さんのソロでサン=サーンスのヴァイオリン協奏曲第3番、トリはラヴェルのダフニスとクロエ第2組曲、というもの。

このコンサートは、大友氏の簡単な司会進行で進められました。マエストロのトークって初めて聞きましたけれど、達者ですね。子供コンサートなども積極的にやっていますから、場数を踏んでるんでしょう。声も魅力的ですわ。
ドビュッシーのフルート・ソロは首席の甲藤さちさん、ですかね。牧神の笛が水を打ったような静けさの中に凛と響きました。ブラヴァ!も聞こえます。

さてステファン・ペレグリ S.Pelegri という人、出掛けにネットで検索したのですが見つかりません。唯一ヒットしたのが今日のコンサート案内。
マエストロの解説で判ったんですが、大友氏の友人だそうです。リヨンのオケでティンパニを叩いている由。作曲の才能もあるそうです。

作品のクリザリッド Chrysalides は「蛹」の意味。要するに「クリサリス」ですよ。クラシック音楽の名場面があちこちに鏤められている肩の凝らない音楽。マエストロは引用がいくつあるか数えてみてください、と言ってました。ついついつられて数えちゃいました。終わって指を折ってみたら16ありましたかね。もっとあるんでしょうが、私にはこの程度。
え~と、ぺトルーシュカで始まって火の鳥で終わりましたね。春の祭典もあった。ラヴェルからはダフクロとスペイン狂詩曲。スペイン狂詩曲はいくつかの場面が出てきましたよね。
ドビュッシーの夜想曲から祭り、フランクの交響曲でしょ、幻想交響曲もあったし、リストのレ・プレリュード、魔法使いの弟子、三角帽子、展覧会の絵。
ブラームスの1番、マーラーの1番、未完成交響曲なんかも出てきました。これでいくつ、もう思い出せないや。

後半は前半以上に充実してました。サン=サーンスはさすがでしたね。彼女はこれを弾くのが今回初めてだそうです。これでコンクール出られちゃ敵わんなぁ。

ラヴェルも会場を豪華な音響で包み込みました。大友氏のフランスものも見事です。オーケストラも、東響としては最高レヴェルの出来だったと思いますね。やはり指揮者をキチンと選んでくださいよ、東響さん。
アンコールはフィナーレに相応しく、ビゼーのカルメン前奏曲。最後に花火でも打ち上げればもっと良かったかもね。

ということで、また来年お会いしましょう。

 

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