ボロメーオQのベートーヴェン・サイクル第4回

今年は空梅雨かと懸念されていた日本列島、台風3号が近付いて何故か東京だけが雨続き。前3回とは打って変わった梅雨空の中、ボロメーオQのベートーヴェン第4回を聴いてきました。

前回までに前期・中期を完走、残る2回は後期作品に絞った厳しい演奏会が続きます。
後期をどう並べるかが興味の一つですが、今回はいきなり大フーガで始め、最後の16番が前半。休憩を挟んで13番(130)ですが、より軽い終楽章に置き換えた現行版が取り上げられました。

雨の平日、後期作品のみとあって客席は前回より地味。それでもコアな室内楽ファンが集ったようです。因みに大ホールはヴェンゲーロフ・フェスティヴァルの真っ最中。ホワイエでもモニター越しにオケを振るマキシムの姿が垣間見えました。

前回のレクチャーを聞いたせいか、彼らのスタッカートやアクセントにも注意が集中。大フーガは極めて構成的なアプローチが目立ちます(と、聴こえました)。

16番(135)の終楽章、後半の繰り返しを実行すると予測していましたが、意外にも2番カッコに直行。
一方13番(130)の第1楽章は、意外にも繰り返し実行。アダージョとアレグロの交替を都合6回も聴くことになりました。当然ながらフィナーレの繰り返しは完全実行。
繰り返しをする、しない。この辺りの判断は小生の理解の外ですが、自筆譜にまで遡って解釈するボロメーオのこと、それなりの理由があるのでしょう。

いずれにしても130は、最終回のトリでも大フーガ版を演奏する予定です。繰り返しも含め、彼らがオリジナル版をどう扱うかに興味津々。

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