2013グローリアス・グッドウッド3日目

昨日のグッドウッド、グローリアスな夏開催3日目は好天が戻ったようで、馬場は good に回復。それでも日本の感覚では稍重ですが、G戦3鞍が行われました。
これから出かけるので簡単なレポートです。

最初はリッチモンド・ステークス Richmond S (GⅡ、2歳、6ハロン)。昨日のヴィンテージ・ステークスに回ったパーボールド Parbold (3着)が取り消して10頭立て。
2対1の1番人気に支持されたフィギュア・オブ・スピーチ Figure Of Speech は、前走ジュライ・ステークス(GⅡ)の2着でゴドルフィンの馬。前走までのスロール厩舎からアップルビー厩舎に転じたばかり、アップルビーにG戦2勝目をプレゼント出来るでしょうか。

一昨年までこのレースを4連覇していたリチャード・ハノン厩舎のサンダー・ストライク Thunder Strike が逃げて観衆を沸かせましたが、最後は2番人気(5対1)のサイール Saayerr が差し切って優勝。首差でブービー人気(20対1)のケーブル・ベイ Cable Bay が2着に食い込む波乱となり、2馬身4分の1差で逃げたサンダー・ストライクが3着。フィギュア・オブ・スピーチは4着に終わっています。

ウイリアム・ハッガス厩舎、ライアン・ムーア騎乗のサイールは、ソールズベリーとウインザーで連勝し、ロイヤル・アスコットのノーフォーク・ステークス(GⅡ)に挑んだものの8着と凡走。今回はこれまでの5ハロンから1ハロン伸びたレースで能力の高さを証明しています。
2000ギニーに33対1のオッズが出されましたが、距離の克服が課題でしょうか。

続いては歴史ある長距離戦のグッドウッド・カップ Goodwood Cup (GⅡ、3歳上、2マイル)。この所ステイヤーは多頭数になることが多いようで、今年は14頭立て。それだけ主力馬が少ないということでもありましょう。
3対1の1番人気には、前走ロイヤル・アスコットではより距離の短いハードウィック・ステークス(GⅡ)で5着したマウント・アソス Mount Athos で、シーズン初戦にオーモンド・ステークス(GⅢ)を制しています。去年の勝馬サドラーズ・ロック Sadler’s Rock も出走していましたが、人気は10対1で6番手。

レースはノ―・ヘレティック No Heretic の逃げをサドラーズ・ロックが追走。残り3ハロンで先頭に立ったのは本命馬ではなく、3番人気(13対2)のブラウン・パンサー Brown Panther 。2着アージーマー Ahzeemah (ゴドルフィンの馬)に3馬身半差を付ける圧勝でした。4分の3馬身差でドイツから遠征のアルターノ Altano が続き、マウント・アソスは8着惨敗。
ゴドルフィンのトリオの内、カヴァリーマン Cavalryman が6着でゴールド・カップ勝馬でもあるカラー・ヴィジョン Colour Vision は7着。2番人気(5対1)のカウカス Caucus も9着と奮わず、サドラーズ・ロックに至っては12着惨敗。相変わらずステイヤー路線は勢力分布が定まらない印象です。

トム・ダスコウム厩舎、リチャード・キングスコート騎乗のブラウン・パンサーは、一昨年のセントレジャーでマスケッド・マーヴェル Masked Marvel の2着した実績の持ち主。去年の最終戦となった仏セントレジャーは8着で、今期は前走ポンテフラクトのリステッド戦優勝がデビュー。2連勝と好調で、恐らく愛セントレジャーからメルボルン・カップというローテーションを歩むことになるでしょう。

最後にリリー・ラングトリー・ステークス Lillie Langtry S (GⅢ、3歳上牝、1マイル6ハロン)。レース名はブラックロック・フィリーズ・ステークス Blackrock Fillies S と馴染無い名称に変わっていますが、旧来の名前で登録されています。
9頭立て。去年のこのレースを制したワイルド・ココ Wild Coco が5対6の断然1番人気に支持されています。彼女は去年のパーク・ヒル・ステークス(GⅡ)優勝以来となる休養明けのシースとなりますが、去年のこのレースもシーズン初戦で制しており、久し振りの競馬は死角ではないという期待もありました。

実際、休み明けは問題にならず、2番人気(3対1)のエリク Elik に2馬身半差を付けて連覇達成。更に1馬身4分の3差で4番人気(12対1)アルタ・リリー Alta Lilea が3着。3番人気(7対1)のスーヴィアン・トワ Souviens Toi も4着と順当です。

レディー・セシルが調教し、トム・クィーリーが騎乗したワイルド・ココは、実は去年の暮れに日本のケイアイ・ファームが購入していました。GⅠ馬(安田記念)ロードカナロアの馬主でもある同ファーム、いずれは日本で繁殖に上げる予定でしょうが、当面は去年同様ドンカスターのパーク・ヒル・ステークスを目指す予定のようです。その結果次第では日本のターフを走ることもあるのじゃないでしょうか。

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