無料の第9コンサート
8月10日のプロムスは余り興味が沸かない内容だったのでパス、日曜日の回を聴きました。
この回は、ロイヤル・フィルハーモニック協会創設200年を記念するフリー・プロムスということで、入場無料だったようです。6月28日から売り出し、というかチケットが配られたそうで、一人4枚まで有効だったそうな。
抽選なのか並んだ順なのかは判りませんが、実際にプロムスで並んでみると、日本のように我先にと行列が出来るようなことはありません。如何にも大人のレディーズ・アンド・ジェントルメンという対応ですね。
≪Prom 38≫
ヴォーン=ウィリアムス/「知られざる領域へ」Toward the Unknown Region
ターネージ/「フリーズ」Frieze (BBC、ロイヤル・フィル、ニューヨーク・フィル委嘱作、世界初演)
~休憩~
ベートーヴェン/交響曲第9番
英国ナショナル・ユース管弦楽団
指揮/ヴァシーリイ・ペトレンコ
英国ナショナル・ユース合唱団、アイリッシュ・ユース室内合唱団、コデッタ
リサ・ミルン(ソプラノ)
ジェニファー・ジョンソン(メゾ・ソプラノ)
トビー・スペンス(テノール)
ジェラルド・フィンリー(バリトン)
ベートーヴェンの第9はご存知のようにロイヤル・フィルハーモニック協会がベートーヴェンに委嘱した作品、歴史と伝統を感じさせるプログラムです。
最初のヴォーン=ウィリアムス作品はウォルト・ホイットマンの詩に付けた合唱曲で、最後にオルガンも入る壮大な作品。
ターネジの新作は、グスターヴ・クリムトの「ベートーヴェン・フリーズ」とベートーヴェンの第9にアイディアを得た作品とのことで、どうやら4つの部分から構成されているように聴きました。
共同委嘱主であるニューヨーク・フィルでは10月に演奏される予定だそうです。
メインの第9は古楽器奏法を意識した演奏。81小節で新ベーレンライター版による演奏であることが判りました。
スピード競争に挑んでいるような軽い第9で、ベートーヴェンの威厳や重厚さとは無関係の演奏。多分1時間以内で全曲を演奏し終えたと思います。
第3・4楽章がノリントンのような漫画状態にならなかったのが救い。それでも私にはノー・サンキューですね。無料でもこういう演奏だと知っていればパスするでしょう。
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