ミドリのドレミ
8月29日のプロムスには待望のミドリが登場、彼女のために作曲された新しいヴァイオリン協奏曲が英国初演されました。
≪Prom 63≫
モーツァルト/歌劇「劇場支配人」序曲
ペーター・エトヴォシュ/ドレミ(BBC、ロサンジェルス・フィル、ゲヴァントハウス管弦楽団共同委嘱作、英国初演)
~休憩~
ブルックナー/交響曲第7番
フィルハーモニア管弦楽団
指揮/エサ=ペッカ・サロネン
ミドリ(ヴァイオリン)
新作以外はドイツ音楽の名曲、序曲→協奏曲→交響曲という定番のプログラムでもありました。フィルハーモニアと音楽監督サロネンの指揮。
序曲と交響曲については紹介の必要も無いでしょう。で、協奏曲ですが、ネット中継を聴いていると中々ソリストと指揮者が出てきません。音だけでは良く判りませんが、アナウンスによれば打楽器が二人いなくなったとか。
何となく和んだ雰囲気の中で漸く二人が登場、期待の協奏曲が始まります。
エトヴォシュは現代のハンガリーを代表する作曲家。詳しくはこちらを。
今回の協奏曲は、エトヴォシュとしては2番目のヴァイオリン協奏曲に当たる由。ロサンジェルス、ゲヴァントハウスにプロムスと3団体からの共同委嘱作です。
もちろんミドリのために書かれた作品で、彼女の名前にも含まれる音楽の基本「ドレミ」が核となって様々に変奏されていく大作。全体は大きく3部分で構成されています。
既に今年1月にロサンジェルス、4月にはライプチヒで演奏されており、これが3度目の演奏でしょう。
出版はショット社で、例によってスコアはPDFで閲覧することが出来ます。
トライアングルのドレミで始まり、最後はハープがドレミで応えて閉じられます。そもそもトライアングルに音程があるのか、という話になりますが、どうも3種のトライアングルを3人の奏者が分担して叩く仕組みですね。
ですから打楽器奏者が居なくては演奏になりません。もちろん指揮者もソリストも必須ですよ。
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