ハリウッド最後の開催

日曜日のG戦は、カリフォルニア州ハリウッド・パーク競馬場の一鞍。年内で閉鎖が決まっている同競馬場、今月7日に始まり、12月22日まで行われる秋/冬開催が事実上最後の舞台となります。
改めてハリウッド・パークを振り返れば、開場は1938年ですから、皮肉なことに今年は75周年に当たっていました。4分の3世紀の歴史と言うことになりますね。かつてはウォルト・ディズニーが経営陣に加わったこともあるハリウッド・パークですが、競馬人気の衰退は如何ともすることが出来ず、歴史に終止符を打ちます。
開場以来の名物だったハリウッド・ゴールド・カップなどが今後どうなるかは未定の様ですが、残る2か月弱は最後のシーンを楽しむことにしましょう。

ということで7日にスタートした開催、G戦は昨日の日曜日に行われたハリウッド・プレヴュー・ステークス Hollywood Prevue S (GⅢ、2歳、7ハロン)が最初でした。fast のタペタ・コースに出走馬は5頭。6月のハリウッドでいきなり一般ステークス(ウィラード・プロクター・メモリアル・ステークス)で目の覚めるようなデビュー勝ちを演じたコービーズ・バック Kobe’s Back が4対5の1番人気に支持されています。
因みに馬名は、オーナーの一人がNBA(バスケット)レイカーズのスターであるコービー・ブライアントの熱烈なファンとのことで、彼が負傷した当時に入手した同馬に、ブライアントの復活を記念して命名したのだとか。元々ブライアント選手の名前も「神戸」に由来しますから、日本とも満更縁が無い訳でもありましょう。
さて人気のコービーズ・バック、デビュー戦同様に出遅れ、最後方からの競馬となりましたが、前走とは勝手が違っていたのは、2番手に付けていた2番人気(3対2)のシェアード・ビリーフ Shared Belief が桁違いに強かったこと。逃げるパパ・ターフ Papa Turf に3コーナーで並び掛けると、直線ではグングン加速、後方から追い上げるコービーズ・バックに7馬身4分の3の大差を付ける圧勝でした。3着は更に4馬身4分の3差でブラザー・ソルジャー Brother Soldier の順。
ジェリー・ホーレンドルファー厩舎、コーリー・ナカタニ騎乗のシェアード・ビリーフは、前走ゴールデン・ゲート・フィールズで7馬身差の新馬勝ちデビューした馬。本命馬と同じく1戦1勝でここに臨んでいました。デビュー戦を勝った後で現在のオーナーが購入したため、前走のジュード・ジョセフソン厩舎から転じたばかりです。このオーナー・グループは、先のBCターフ・スプリントを連覇したミズディレクション Mizdirection と同じメンバーで、4日にはキーンランド・セールでミズディレクションを手放したばかり。また新たなエースをゲットした喜びに沸いていました。
ホーレンドルファー師にとっては、1988年のキング・グローリアス King Glorious に続く2度目のハリウッド・プレヴュー。キング・グローリアスはその後GⅠに2勝し、日本でも種牡馬として4頭の重賞勝馬を出していますから、こちらも日本との繋がりがあると言えそうです。

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