コービーが戻ってきた

日曜日のアメリカ競馬、G戦2鞍が予定通り行われました。フロリダとカリフォルニアですから悪天候の影響は受けていません。

先ずガルフストリーム・パーク競馬場ではセービン・ステークス Sabin S (GⅡ、4歳上牝、8.5ハロン)。去年までのGⅢから格上げされての一戦で、8頭が出走してきました。5対2の1番人気には2頭が並びましたが、僅かの差でGⅢ2勝馬のローズ・トゥー・ゴールド Rose to Gold が上回っています。僅差2番人気が前走一般ステークス(サンシャイン・ミリオンズ・ディスタッフ)勝ちのスイートゥン・ディスクリート Sweet N Discreet 。
レースは4番人気(4対1)のデヴィルズ・ケイヴ Devil’s Cave が先手を取り、ローズ・トゥー・ゴールドは3番手から。一方のスイートゥン・ディスクリートは控えた前半6番手から徐々に順位を上げて前を窺います。しかしデヴィルズ・ケイヴの逃げ脚は衰えず、懸命に追い上げるスイートゥン・ディスクリートに3馬身半差を付ける快勝。ローズ・トゥー・ゴールドは後半で脚を失くし、7着敗退に終わりました。勝時計1分41秒丁度は、トラック・レコード更新のおまけ付き。
マーチン・ウルフソン厩舎、ハヴィエル・カステラノ騎乗のデヴィルズ・ケイヴは、芝からダートに転向してこれが5戦目。過去4戦でも3着以下に落ちたことは無く、コース適性も抜群。前々走(12月29日)の一般ステークス(オカラ・ステークス)ではスイートゥン・ディスクリートを破って優勝、前走(スイートゥン・ディスクリートが勝った)サンシャイン・ミリオンズではジョッキーのペース判断ミスもあって2着に終わっていた4歳馬。今回の本命馬とはライヴァル関係で、人気では後れを取っていましたが、スピードでは一枚上の存在と言えそうです。G戦は初勝利。

そしてサンタ・アニタ競馬場のサン・ヴィセンテ・ステークス San Vicente S (GⅡ、3歳、7ハロン)。ダービーへのポイント対象ではありませんが、クラシックに繋がる重要なステップでもあります。6頭が出走、こちらも2頭が同じオッズ(8対5)で並びましたが、僅かの差でコービーズ・バック Kobe’s Back が1番人気。僅差で続くチェルビム Cherubim は、昨年末に鮮やかな新馬勝ちを飾った馬。
スタートダッシュが良かったのはパパ・ターフ Papa Turf 、チェルビムは3番手に付ける一方、コービーズ・バックは最後方からの競馬となります。逃げ馬を早目に捉えたチェルビムが先頭で第4コーナーに入る中、大きく離されたコービーズ・バックも3コーナー外からスパート、2番手で直線に向くと、ムチを使うことなくライヴァルを捉えて独走。最後はチェルビムに5馬身4分の1差を付ける圧勝でした。1馬身差でプリティーボーイフロイド Prettyboyfloyd が3着。
ジョン・サドラー厩舎、ジョエル・ロザリオ騎乗のコービーズ・バックは、いきなりデビューの一般ステークスに勝ち、その後G戦で連敗。特に前走キャッシュコール・フューチュリティー(GⅠ)では躓く不利もあって10着と大敗していました。同馬のプロフィールについては11月11日の日記(ハリウッド・プレヴュー・ステークスGⅢ2着)でも詳しく紹介しましたが、NBAのスター、コービー・ブライアント縁の焼肉店「神戸」に因んだ命名。名前の通り、前走の大敗から鮮やかに復帰してきました。
ところでコービーズ・バックのオーナーはCRKステーブル。同じサドラー厩舎の管理馬でロバート・ルイス・ステークス(GⅡ)を制したキャンディー・ボーイ Candy Boy も所有しており、今年のクラシックは二枚看板で臨む勢いです。

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