エモリエント、ダブルドッグデア超えならず

昨日の金曜日はグッド・フライデー(聖金曜日)、イギリスでは競馬は控え目、アメリカではキーンランド競馬場でダブルドッグデア・ステークス Doubledogdare S (GⅢ、4歳上牝、8.5ハロン)が行われています。

ケンタッキー州のキーンランド競馬場は春と秋に競馬が開催されますが、牝馬にとっては春のアシュランド・ステークス(3歳牝)と秋のスピンスター・ステークス(3歳上牝)が二大GⅠ。後発スピンスターが創設された1956年以来、2大GⅠを連覇したのはダブルドッグデイ Doubledogday(1956年) 、オプティミスティック・ギャル Optimistic Gal(1976年) 、テイク・チャージ・レディー Take Charge Lady(2002年)、そして去年のエモリエント Emollient の4頭のみ。もちろんダブルドッグデイ・ステークスは初代2冠馬を記念して1992年に同じキーンランドで創設されたレースです。
今年は1頭が取り消して10頭立て。去年の2冠馬エモリエントが参戦し、2冠+ダブルドッグデアで初代超えに期待が掛かっていました。もちろん3対5の1番人気。ポリトラック・コースは fast の発表。
エモリエントはスタートから先頭に立つ勢いでしたが、これを終始悩ませたのが3番人気(8対1)のシスターリー・ラヴ Sisterly Love 。2頭が入り替わり立ち代わりハナを奪う流れのまま直線に入ります。内シスターリー・ラヴ、外エモリエントの競り合いはゴール手前まで続きましたが、最後はトップハンデ(123ポンド)が影響したかシスターリー・ラヴ(118ポンド)が本命馬を退けて逆転勝ち。ゴール直前で最後方から追い込むブービー人気(35対1)のモーメント・イン・ディクシー Moment in Dixie が首差で2着に食い込み、エモリエントは更に首差で3着、ダブルドックデア超えの野望は砕かれました。
マーク・カッセ厩舎、スチュアート・エリオット騎乗のシスターリー・ラヴは、去年のカナダの最強古馬牝馬に選出された6歳馬で、地元のオンタリオ・マトロン・ステークス(GⅢ)に続き二つ目のGⅢ勝ち。去年のスピンスターにも遠征しており、その時はエモリエントの4着に終わっていました。前走は今開催のキーンランドでアローワンス戦(4月4日)を逃げ切っており、現時点では春開催のキーンランドで2勝した唯一の馬でもあります。今後の予定は未定ですが、敗れたエモリエント同様、最終目標はBC(フィリー・アンド・メア・ターフ)であることは間違いないでしょう。

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