オスカー・パフォーマンスの復帰戦

ダービーを1か月後に控えたアメリカ競馬、冬/春開催のG戦シリーズを先週終えたフロリダに代わって、今秋からはダービー開催の行われるケンタッキー州でキーンランド競馬場の春開催がスタートしました。
4月7日から28日までのほぼ3週間、この開催では土日以外にもG戦が組まれる短期決戦で、次のチャーチル・ダウンズ競馬場にバトンタッチされて行きます。

ということで、その初日に当たる4月7日の金曜日には、今年最初のキーンランド競馬場G戦トランシルヴァニア・ステークス Transylvania S (芝GⅢ、3歳、8.5ハロン)が行われました。馬場は good 、1頭が取り消して8頭立てとなりましたが、何と言っても注目は去年のBCジュヴェナイル・ターフを制したオスカー・パフォーマンス Oscar Performance のシーズン初戦でしょう。もちろん3対10の圧倒的1番人気。
大外枠発走の7番人気(34対1)ホリデー・ストーン Holiday Stone が逃げ、オスカー・パフォーマンスは内々の3番手を無理せずに追走する流れ。直線、逃げたホリデー・ストーンが内を開けたまま直線に向き、この通り道をすんなりと抜け出すかに見えた大本命ですが、意外にも鈍い動き。前半は5番手を追走していた4番人気(10対1)のビッグ・スコア Big Score が本命馬を尻目に外に出すと、粘るホリデー・ストーンを外から半馬身捉えるチョットしたサプライズとなりました。更に1馬身差で、最後方から追い込んだ最低人気(38対1)のマカリオス Makarios が3着に入り、オスカー・パフォーマンスはまさかの5着完敗。
オスカー・パフォーマンスの敗因はBC以来の実戦で仕上がり途上と言えなくもありませんが、勝ったビッグ・スコアも同様にBCジュヴェナイル・ターフ5着以来の競馬で、条件は同じでした。ティム・ヤクティーン厩舎、ハヴィエル・カステラノ騎乗のビッグ・スコアは、去年7月にデル・マーの芝コースでデビュー勝ち。3戦目にはサンタ・アニタの一般ステークス(ズマ・ビーチ・ステークス、芝)にも勝ってBCへの出走権を得ていました。今期初戦でG戦初勝利、BCでは負けた本命馬に雪辱を果たしましたが、僅か2勝と運に恵まれなかった父ミスター・ビッグ Mr. Big の評価を高めたことになり、関係者にとっては生産面でも大きな貢献となる1勝と言えそうです。

さて、明日はニューヨーク、ケンタッキー、カリフォルニアで重要なクラシック・トライアルが目白押しですが、小欄は早朝から出張の予定。アイルランドやフランスでも本格的にシーズンが始まっていることから、記事のアップには時間がかかりそう。
次のブログ更新は月曜日以降となりますので、それまでお待ちください。

 

 

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