パリ祭のジャン・プラ賞

昨日は7月14日、と言えばバスティーユ・デイ、フランスの革命記念日でした。俗に言うパリ祭。私も血の気の多い頃はシャンソンなどを聴いて華やいだ気分になったものでしたが、最近ではほとんど話題にもなりませんね。パリへの憧れなどは昔の話になってしまいました。
例年パリ祭にはパリ大賞典というのがお決まりでしたが、今年はパリ大賞典は日曜日のロンシャン、そして昨日の月曜日にはシャンティー競馬場でジャン・プラ賞 Prix Jean Prat (GⅠ、3歳牡牝、1600メートル)が行われました。
ジャン・プラ賞はいつもは6月の最終週のプログラムでしたが、何故か今年はパリ祭当日。グランプリの後、ロイヤル・アスコットからほぼ1か月が定着すれば、各陣営のローテーションにも影響してくると思われます。

馬場は前日のロンシャンと同じ very soft 、ロンシャンとシャンティーは同じパリ地区ですから、天気も似たようなもの。7頭が出走してきましたが、イギリスから強力な3頭が挑戦し、チョッとした英仏決戦の趣でした。ニューマーケットの2000ギニーで4・5着を争ったフランスのチャーム・スピリット Charm Spirit とイギリス(リチャード・ハノン厩舎)のシフティング・パワー Shifting Power の一騎打ちの様相でしたが、僅かの差で地元チャーム・スピリットが1番人気(2対1)、シフティング・パワーが2番人気(21対10)で続きます。
レースは英国(ウイリアム・ハッガス厩舎)の1頭で最低人気(27対1)のユーフテン Yuften (セント・ジェームス・パレスに挑戦するも5着)がゆったりしたペースでの逃げ、直線でも懸命に粘ってフランスの観衆をヤキモキさせます。しかし中団に付けていたチャーム・スピリット、最後は力でねじ伏せるように逃げ馬を捉え、首差先着してパリっ子たちを喜ばせました。4分の3馬身差でシフティング・パワーが3番手で入線しましたが、逃げたユーフテンは最後の勝負所でスタミナ切れから大きく内に斜行し、結果何頭かが大きな不利を被ります。特に4着で入線したラ・ホゲット La Hoguette への影響が大きく、最終的にユーフテンは4着に降着。3番手入線のシフティング・パワーが3着、ラ・ホゲットが3着に繰り上がって確定しました。
もう1頭の英国馬でジョン・ゴスデン厩舎のムワーリー Muwaary (仏2000ギニー4着、ジャージー・ステークス2着)が5着。仏2000ギニー2着、仏ダービーは10着に終わった3番人気(33対10)のプレスティージ・ヴァンドーム Prestige Vendome は最下位7着に沈んでいます。

フレディー・ヘッド厩舎、オリヴィエ・ペリエ騎乗のチャーム・スピリットは、2歳時に新馬戦でデビュー勝ちしたばかりでジャン=リュック・ラガルデール賞(GⅠ)に挑戦して3着。今期はジェベル賞(GⅢ)に勝ってニューマーケットに遠征して5着、フランスに戻って前走ポール・ド・ムーサック賞(GⅢ)に勝っていた馬。オーナーは、カタールの王族で元首相、シェイク・アブダッラー・ビン・カリファ・アル・サニ氏です。

Pocket
LINEで送る

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください