カタール・フィルのプロムス・デビュー

今年のプロムスもあと1週間、7日は最後の日曜日とあって、2つのオーケストラ・コンサートが開かれました。どちらも海外からの客演オケ、先ずマチネー・コンサートといて行われたカタール・フィルの演奏会から。

9月7日 ≪Prom 67≫
ベザード・ランジバラン Behzad Ranjbaran/Seemorgh~日の出
ラフマニノフ/ピアノ協奏曲第2番
     ~休憩~
チャイコフスキー/交響曲第5番
 カタール・フィルハーモニー管弦楽団
 指揮/ハン=ナ・チャン Han-Na Chang
 ピアノ/デニス・マツーエフ Denis Matsuev

カタールはペルシャ湾に果実の様に飛び出した小国で、ここにもオーケストラがあるんですねェ~、と言ったら失礼に当たりますね。
何でも5か国の音楽家で構成されている、今年設立7年目という今回のプロムスに登場した中では最も若いオーケストラの由。首都ドーハが本拠地です。
今回指揮をするハン=ナ・チャンは、韓国の女性チェリストで指揮者。カタール・フィルの音楽監督で、指揮者としてのプロムス・デビューとなりました。私もチェリストとして知っていたし演奏も聴いたことがありますが、指揮者でもあったというのは、それこそ失礼ながら今回初めて知ったような次第。

ロシア音楽の名曲に付いては特記することはありません。設立7年目のオケとは思えないほど巧い。ホルンのソロなど、恐らく場数を踏んだヴェテランが吹いているのではないでしょうか。

最初に紹介されたランジバランは、アメリカの作曲家という紹介でしたが、1955年にテヘランで生まれたペルシャの作曲家。やはりペルシャ湾に面したオーケストラということで取り上げられたのでしょう。ホームページもあります。

http://www.behzadranjbaran.com/

作品は代表作となるペルシャ三部作の第1曲で、今回紹介されたのは全3曲の中から第3曲。シーモーとはペルシャの鳥のことだそうです。8分ほどの短いものですが、三部作を纏めて録音したファレッタ指揮のデロス盤がNMLでも聴けます。

ラフマニノフの協奏曲を弾いたマツーエフのアンコールは、同じラフマニノフから、あのカッコいい前奏曲第5番ト短調作品23-5。

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