2014ニューマーケット9月開催3日目

9月のニューマーケット開催、最終日の昨日もG戦は2鞍でした。馬場は good to firm 、所により good 。

ギニーよりはダービーに繋がることの多い2歳戦のロイヤル・ロッジ・ステークス Royal Lodge S (GⅡ、2歳、1マイル)は6頭立て。G戦勝馬の出走は無く、前走ドンカスターのリステッド戦に勝ったナファーカ Nafaqa が5対4の1番人気。前走で破ったトゥークールフォースクール Toocoolforschool が次走ミル・リーフ・ステークス(GⅡ)に勝ったこともあり、その比較からの人気でした。
3番人気(15対2)のサラティーン Salateen が逃げ、ナファーカが追い上げに入りましたが中々エンジンの掛りが遅く、替って抜けたのは2番人気(11対4)のエルム・パーク Elm Park 。本命馬に1馬身差を付ける快勝で、逃げたサラティーンも4馬身離されたものの3着に粘りました。

アンドリュー・ボールディング厩舎、アンドレア・アトゼニ騎乗のエルム・パークは、ナファーカと良く似た経歴で、同じく2戦目に初勝利を挙げて次のリステッド戦も連勝してきた馬。この馬は初勝利がニューバリーで、前走はソールズベリーのリステッド戦でした。
今回は途中で同馬の権利を取得したカタール・レーシングの勝負服での参戦。今年一杯は以前のオーナーとの共同所有ですが、来年はカタール・レーシング単独所有になることが決まっています。アトゼニ騎手は、ジェイミー・スペンサーが今期限りで引退することに伴い、カタール・レーシングの主戦騎手に決まったばかり。今回スペンサーはサラティーンに騎乗し、アトゼニが勝馬の手綱を取っていました。
エルム・パークの父はセントレジャー3着で、カナダ、香港、ドバイで1マイル半のGⅠに勝ったフェニックス・リーチ Phoenix Reach 。やはり長距離に適性がありそうで、ダービーに33対1のオッズが出されました。今期は、最後にレーシング・ポスト・トロフィーを使ってその実力を確認したいところでしょう。

ニューマーケット9月開催の最後は、チーヴリー・パーク・ステークス(GⅠ、2歳牝、6ハロン)。9月開催では唯一のGⅠ戦になってしまいました。10頭がスタート地点に向かいましたが、イクスプルーシヴ・レディー Explosive Lady がゲートインを嫌って発走除外、9頭立てで行われました。
6対4の1番人気に支持されたのは、前走ヨークのラウザー・ステークス(GⅡ)を逃げ切ったティッギー・ウィッギー Tiggy Wiggy 。このとき2着のカーソリー・グランス Cursiry Glance はアイルランドでGⅠを制しましたし、3着だったアンセム・アレクサンダー Anthem Alexander とはクィーン・メアリー・ステークス(GⅡ)での着順をひっくり返していたもの。今回もアンセム・アレクサンダーとの対決になりましたが、こちらは5対1の3番人気です。

例によってスタートから主導権を奪ったティッギー・ウィッギー、今回も鮮やかな逃げ切り勝ちでそのスピードを証明しました。追ったアンセム・アレクサンダーが4分の馬身差で2着に入り、1馬身4分の1差でアンドレ・ファーブル厩舎が送りこんだ2番人気(9対4)ハイ・セレブリティー High Celebrity が3着。この時点でのスピード評価をそのまま反映した順当な結果です。
リチャード・ハノン厩舎、リチャード・ヒューズ騎乗のティッギ―・ウィッギーは、これで8戦6勝2着2回。もちろんギニーを目指すタイプではなく、予定通り来週の凱旋門ウィークでアベイ・ド・ロンシャン賞に挑む計画。追加登録料が必要ですが、パリ行きはオーナーの強い希望あってのこと。2週連続でGⅠ(しかも2か国で)参戦というローテーションは日本では考えられませんが、日本馬を応援にパリに行かれるファンも、是非2歳牝馬の果敢な挑戦を見届けてきてもらいたいと思います。

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