シャンティーの仏ダービー・トライアル

昨日の火曜日、シャンティー競馬場でギッシュ賞 Prix de Guiche (GⅢ、3歳牡、1800メートル)が行われました。本番(フランス・ダービー)まで残り20日を切りましたが、ダービーの舞台となるシャンティー競馬場で行われるトライアルG戦としては唯一のレースですね。
仏ダービーより300メートル短い距離ですが、最近では2007年のローマン Lawman がここからダービーを制覇しましたし、このレースを足掛かりに凱旋門賞馬になったセント・クレスピン Saint Crespin やヴェイグリー・ノーブル Vaguely Noble もいて、中々目の離せないステップ・レースではあります。

今年は very soft という不良馬場に6頭立て。G戦実績のある馬はいませんでしたが、今期サン=クルーとメゾン=ラフィットのリステッド戦で夫々2着・1着と調子を上げているアーミー・バレティン Army Bulletin が17対10の1番人気。ゴドルフィンの馬で、アンドレ・ファーブル厩舎と背景も期待できる1頭です。
レースは5番人気(68対10)のコーリング・アウト Calling Out が逃げ、アーミー・バレティンは最後方待機。インコースを先行していた2番人気(14対5)のボダイ Bodhi が目覚ましい脚で一気に先頭に立つと、後方から追い込むアーミー・バレティンに3馬身差を付けて快勝。逃げたコーリング・アウトが半馬身差で3着に残りました。

これまでで最高のレースだったというボダイ(「菩提」の意味か)を管理するジャン=フランソワ・ベルナール師は、サラブレッドよりアラブ馬(かつては日本にも多くいましたが、今は競走は無いようです)の調教師として名高い方だそうです。騎乗していたのはジャン=ベルナール・アイケム Jean-Bernard Eyquem 。
ボダイは今期になって4連勝。シャンティーのポリトラック・コースで連勝し、前走はロンシャンの芝コースで行われた条件戦にも勝っての参戦でした。シャンティーのタペタを連勝した辺りは、先の仏1000ギニーを制したアヴニール・セルタンと共通する所があります。仏ダービーには登録が無いため出走するには追加登録料を支払う必要がありますが、この日の勝ちっぷりにはコストを掛けてもチャレンジしてみる価値はありそうですネ。

Pocket
LINEで送る

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください