雨に祟られたフロリダ

今日は本来なら2月最後のG戦を4鞍レポートする筈でしたが、朝起きてアメリカのネット情報を見ると、何が映っているかほとんど判別できないようなガルフストリーム・パーク競馬場の競馬中継。
この日は3鞍の3歳馬によるG戦が行われる予定でしたが、結局第5レースを終わった所で残りのレースはキャンセルとなりました。夫々第10レースと第11レースに予定されていたメインコースのスウェイル・ステークスと、芝コースのパーム・ビーチ・ステークスは共に3月7日に順延となりました。

この結果、第5レースのヒアカムズザブライド・ステークス Herecomesthebride S (芝GⅢ、3歳牝、8.5ハロン)だけは何とか行われています。去年は9ハロン戦でしたが、今年は芝の8.5ハロンでの開催。しかし芝コースは雨で使えず、最終的には sloppy のダート・コースに変更され、これに伴いグレード戦からは降格、一般ステークスとして行われました。
この報告は原則としてG戦に限定していますので、簡単な結末だけを紹介しておきましょう。
当初は9頭が出走する予定でしたが、有力馬を含めて3頭が出走を取り消し、最終的には6頭立て。1番枠から出たディヴァイン・アイーダ Devine Aida が逃げ切ったようです。“ようです”というのは、スタート地点こそ何とか見えていましたが、向正面は雨でほとんど見えず、実況アナも何とか馬名を告げていたものの、間違いと判り途中で吹き出してしまったほど。ゴールインした時はディヴァイン・アイーダが2番手を追い掛けていた(らしい)スイート・スウィンギン Sweet Swingin に6馬身4分の3差を付けていました。3着は9馬身も開いてテンパー・ミント・パッティー Temper Mint Patty の順。ほとんど競馬になっていませんから、この結果は無視して良いでしょう。
一応プロフィールを書いておくと、ローマン・モラレス厩舎で、騎乗したのはヘスス・リオス。第4コーナーで激しく左ムチを入れ、馬は外に膨れていましたから余り感心した騎乗じゃありません。これで5戦4勝2着1回、2戦目に初勝利を挙げてから4連勝で、前走は1月3日の一般ステークス(ジンジャー・ブルー・ステークス)。仮に本来の芝コースで行われていたとしても、勝ち負けにはなったかもしれません。

ということで昨日のG戦は、実質的にサンタ・アニタ競馬場のサンタ・イザベル・ステークス Santa Ysabel S (GⅢ、3歳牝、8.5ハロン)一鞍になっています。1着から4着までがケンタッキー・オークスへのポイント対象で、夫々50-20-10-5ポイントが加算されるトライアル。fast の馬場に2頭が取り消して7頭立て。前走今年最初のGⅠ戦ラス・ヴァージェネス・ステークスで半馬身差2着したライト・ザ・シティー Light the City が2対1の1番人気。
レースは2番人気(4対1)のエンシャンティング・レディー Enchanting Lady が逃げ、ライト・ザ・シティーは2番手でマーク。第4コーナーは先行2頭に中団を進んだ3番人気(5対1)のグローリー Glory と、出遅れ気味のスタートから後方2~3番手で待機した5番人気(7対1)のステラー・ウインド Stellar Wind が外から迫って4頭がほぼ一線で直線へ。直線の叩き合いで抜け出したのは大外を衝いたステラー・ウインドで、本命ライト・ザ・シティーに2馬身4分の3差を付けて優勝。更に1馬身半差でグローリーが3着でした。
ジョン・サドラー厩舎、ヴィクター・エスピノザ騎乗のステラー・ウインドは、これで通算3戦2勝3着1回。もちろんフランスに遠征した日本のステラウインドとは同名ながら別の馬(英語綴りでは同じ)で、去年12月18日にローレル競馬場で1マイルの未勝利戦に勝ったのが初勝利で、その後現在のチームに転売され、これが新たな環境での初戦した。50ポイントを獲得したことにより現時点でポイント・レースでは4番手タイ、先ずはサンタ・アニタ・オークス(GⅠ)を目指すことになるでしょう。

 

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