今年最初のヨーロッパG戦

今年も早や3月、昨日の土曜日にはヨーロッパ最初のグレード・レースが行われました。今年は例年よりやや早目に開催されたリングフィールド競馬場のウインター・ダービー Winter Derby (GⅢ、4歳上、1マイル2ハロン)です。
英国の本当の意味での「平場競走」は3月28日のドンカスター開催からですが、その前に冬場行われていたポリトラック馬場競馬の総決算に相当するのがこれ。1998年に創設された一戦で今年が18回目、2006年に初めてGⅢに格上げされましたから、G戦としては今回が10回目の区切りでもあります。

馬場状態はスタンダード、当初登録から1頭が取り消しての11頭立てで行われました。3週間前にリステッド戦のウインター・ダービー・トライアルが行われ、これに勝ったグレンディサール Grendisar ももちろん出走してきましたが、人気は余り無く、8対1は6番目のオッズ。
トライアル勝馬を抑えて3対1の1番人気に支持されたのは、今年に入って成長著しい明け4歳馬のトライスター Tryster 。今期ポリトラックの10ハロン戦では3戦負け無しの実績が評価されていました。

今期限りで引退を表明したリチャード・ヒューズ騎乗のエデュケイト Educate がダッシュ良く飛び出しましたが、1ハロン地点で直ぐにアルフォンソ・デ・スーザ Alfonso De Sousa (同じ名前の騎手もいる)が交わしての逃げ。トライスターは自信満々、最後方で機を窺います。
直線、前を行くデットーリ騎乗のクラウドスケープ Cloudscape に遮られて前が塞がる場面もありましたが、残り1ハロンで一気に前を捉えたトライスター、早目に先頭に立ったグレンディサールに4分の3差を付け、今年最初のG戦勝馬となりました。2着争いは接戦でしたが、頭差で2番人気のグランデール Grandeur (ライアン・ムーア騎乗)が3着。その後も首・首の写真判定でした。

勝ったトライスターはゴドルフィンの所有馬で、チャールズ・アップルビー厩舎、主戦のアダム・カービー騎乗。3歳時は3戦(ブライトンで1勝)しかしておらず、今年になってからこれで4戦4勝と冬場に大きく成長してきた馬。カービーはメンバー中最強という自信を持っての騎乗でした。この後は芝コースでの戦いと言うことになりますが、同馬の成長力を以てすれば、ここまで中心に走ってきた10ハロン戦で十分通用すると思われます。

 

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