2年振りのG戦勝利

今週は世界の目がパリに集まりますが、その前、金曜日にはアイルランドのダンダーク競馬場で密かにG戦が一鞍行われています。ダイアモンド・ステークス Diamond S (GⅢ、3歳上、1マイル2ハロン150ヤード)。
現地時間で夜7時45分スタートですから、所謂ナイター競馬。アイルランドは珍しいタペタ(ポリトラック)のコースで行われるG戦です。それなりに歴史のある一戦ですが、GⅢに格上げされたのは2009年のこと。今回が未だ5回目とG戦としての歴史は浅く、過去4回のうちエイダン・オブライエン厩舎が3勝しているレースです。

今年は standard の馬場、8頭が出走し、やはり実績からチーム・オブライエンのアフォンソ・デ・スーザ Afonso De Sousa が5対4の1番人気に支持されていました。2歳時にヨークのアコーム・ステークス(GⅢ)で3着の後休養に入り、今年は1年1か月ぶりとなった前走同じダンダークのポリトラックで一般戦(同じ10ハロン)に勝っての参戦。これまでG戦勝はありません。
そのアフォンソ・デ・スーザ、ジョセフ・オブライエンが挑んだのは逃げ切る作戦。残り1ハロンまでは先頭を走っていましたが、そこからは2番手に付けていた2番人気(7対4)パリッシュ・ホール Parish Hall の脚が勝り、最後で本命馬を捉えたマナラバン Manalapan に1馬身4分の1差を付ける快勝です。更に半馬身差でアフォンソ・デ・スーザ。

ジム・ボルジャー厩舎、ケヴィン・マニング騎乗のパリッシュ・ホールは、ご存知一昨年のデューハースト・ステークス(GⅠ)勝馬。3歳のシーズンを故障で棒に振り、今春カラーのリステッド戦で休養明けを快勝。そのあとムーアズブリッジ・ステークス(GⅢ)が3着、前走アイリッシュ・チャンピオン(GⅠ)では凱旋門を取り消したザ・フューグ The Fugue の4着と入着を続けてきた4歳馬。GⅠタイトルは伊達じゃないところを見せ付けた格好です。

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