アレ・フランス賞

昨日はシャンティー競馬場で古馬牝馬のGⅢ戦、アレ・フランス賞 P. Allez France (GⅢ、4歳上牝、2000メートル)が行われています。
100年以上の歴史を持つ重賞レースが多いフランス競馬の中では未だ今年が12回目と新しいG戦。2004年に創設された目的は、当時は3歳シーズンを終えると直ぐに引退してしまう牝馬が多く、何とか古馬になっても現役に留まってレースを面白くしてもらいたいということにありました。
レース名に名馬アレ・フランスが選ばれたのは、彼女がフランスのクラシックを総なめした後も現役に留まり、その年の凱旋門賞を大いに盛り上げたからでもありましょう。

ということで今年は good to soft の馬場に9頭、2頭の5歳馬と7頭の4歳馬が出走してきました。5歳の2頭は共に去年のアレ・フランス賞にも参戦していた牝馬たちです。5対2の1番人気に支持されたレーシー Lacy は、去年のドイツ・オークスで4着だったドイツからの遠征馬。秋にはドイツでストゥーテン・プライス(ドイツ版ヴェルメイユ賞)に勝ち、イタリアの牝馬GⅠ(リディア・テシオ賞)で2着した馬、今期も既に地元でリステッド戦に勝って一叩きされての参戦です。
スタートから先手を取ったのは4番人気(61対10)のメイヘム Mayhem 、レーシーは後方で待機します。しかし勝負所、スミオン騎乗の本命馬は鞍上の合図にほとんど反応せず、結局は最下位惨敗に終わってしまいました。替って逃げ馬を追い詰めたのは中団からスパートした2番人気(37対10)で去年の6着馬スパークリング・ビーム Sparkling Beam 、あわやのシーンもありましたが、結局はハナ差届かずメイヘムの逃げ切り勝ちです。2馬身半差で後方から追い込んだ5番人気(71対10)のマンボミス Mambomiss が3着。

フィリップ・ソゴーブ厩舎、ステファン・パスキエ騎乗のメイヘムは、去年3歳時にロワイアリュー賞(GⅡ)で2着したことがあり、シーズン終戦にはイタリア遠征したリディア・テシオ賞で4着し、この日の本命レーシーとは一度手合わせをしていました。今期はサン=クルーのリステッド戦(ポルト・ド・マドリッド賞)の3着を使われ、G戦初勝利となります。
なお、騎乗したパスキエは2007年にこのレースをマクレーヤ Macleya で制しており、レース史上初の複数回勝利騎手となりました。

 

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