プロムス版「初めてのジャジャジャジャ~ン」

プロムスの二日目、パスしようかと思いましたが、プログラムだけでも書いておきましょう。正直に告白すれば、この回は全部聴いていません。チョッと摘み食いをしただけ。
土曜日は所謂子供向けのコンサートで、「10曲プロムス」Ten Poeces Proms と名付けられた一夜、今年から毎年続けていくようで、今回が第1回と銘打たれています。どうやら同じタイトルの映画が創られているようで、BBCのクラシック音楽入門プログラムなのでしょう。その演奏会ヴァージョン。
こういう試み、日本では日本フィルが毎夏の「夏休みコンサート」として行っていて30年の歴史がありますが、最近では京都市響も「みんなのコンサート」として京都各地を回るようです。先日も高関健の指揮で「初めてのジャジャジャジャ~ン」と題して行われたばかり。今回はそのプロムス版と言えそうですね。

こんな作品がコメディアンの司会と、映像を使って親しみ易く取り上げられていました。

7月18日 ≪Prom 2≫ 10曲プロムス第1回

ホルスト/組曲「惑星」~火星
ベートーヴェン/交響曲第5番~第1楽章
ジョン・アダムス/Short Ride in a Fast Machine
ブリテン/歌劇「ピーター・グライムズ」4つの海の間奏曲~嵐の間奏曲
ヘンデル/ジョージⅡ世の戴冠式アンセム~司祭ザドク
     ~休憩~
アンナ・メレディス Anna Meredith/Connect It (BBC委嘱ロンドン初演)
ムソルグスキー/禿山の一夜(原典版)
モーツァルト/ホルン協奏曲第4番~第3楽章
グリーグ/「ペール・ギュント」~山の魔王の殿堂で
ストラヴィンスキー/バレエ組曲「火の鳥」(1910年版)~終曲
 BBCウェールズ・ナショナル・オーケストラ
 指揮/トーマス・ソンダーガード Thomas Sondergard
 ホルン/ティム・ソープ Tim Thorpe
 合唱/10曲プロムス少年合唱団
 司会進行/ディックとトム

この中で一つ気になったのが、後半の最初に紹介されたアンナ・メレディスという女性作曲家の Connect It と題する作品。この人は2008年プロムスのラスト・ナイトで初演された「フロムス froms」で一躍注目されたのはご存知の通り。エッ、知らない、という人はこのユーチューブ映像を見て下さいな。

要するにボディー・パーカッションというか、音楽というよりは一種のダンスを伴うパフォーマンスで、コネクト・イットも同じ趣向。柳の下の泥鰌という感想で、私は余り好きには成れません。
アルバートホールでもメレディス自身が聴衆(子供たちがほとんどでしょう)に実際に振付を実演するようなコーナーもあって、映像があればもう少し楽しめたのかも。ま、こんなプロムスもあるということで・・・。

全部聴いていないのでこれ以上の感想はありませんが、どれも4分程度に収めるために大幅にカットして演奏されていました。また、ムソルグスキーは原典版と告知されていましたが、実際はリムスキー版を思い切って縮めたもの。ストラヴィンスキーは聴いていませんが、敢えて1910年版とあるのはどうでしょうか?

なお、≪Prom 3≫は7月18日と同じプログラムが日曜日のマチネーでも繰り返されたようで、2回で1万2000人の新しいクラシック音楽ファンが誕生することになります。

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