オルソップ、十八番のオール・ブラームス・プロ

サン・フランシスコ響が最後にアンコールで披露したのはブラームスでしたが、それを引き継いで9月最初のプロムスは全曲ブラームスと言うプログラム。
今やブラームス演奏にかけては世界的に最も権威ある存在とされる、マリン・オルソップの指揮。古楽器団体として活躍するエイジ・オブ・エンライトンメント管弦楽団との共演です。

9月1日 ≪Prom 62≫
ブラームス/大学祝典序曲
ブラームス/アルト・ラプソディー
ブラームス/勝利の歌
     ~休憩~
ブラームス/交響曲第1番
 エイジ・オブ・エンライトンメント管弦楽団
 指揮/マリン・オルソップ Marin Alsop
 メゾ・ソプラノ/ジェイミー・バートン Jamie Barton
 バリトン/ベンジャミン・アップル Benjamin Appl
 合唱コール・オブ・エンライトンメント

ブラームスは改めて取り上げることもありませんが、今回は前半の最後に取り上げられる「勝利の歌」という合唱作品が珍しいと思います。作品番号55が充てられていますが、私はナマで聴いた覚えはありません。
そもそも普仏戦争の勝利を記念して書かれたもので、皇帝ヴィルヘルムⅠ世に捧げられ、極めて機会的、国粋的な内容のために普遍性が無いためでしょう。私もスコアを見たことはありませんが、IMSLPからダウンロードすることが出来ました。

http://imslp.nl/imglnks/usimg/0/09/IMSLP240840-PMLP52747-Brahms_Werke_Band_18_Breitkopf_JB_90_Op_55_scan.pdf

3曲から成っていて、バリトン独唱が登場するのは第3曲のみ。歌詞には「ハレルヤ」が沢山登場し、何処となくヘンデルのハレルヤ・コーラスに似ているのがご愛嬌。一度聴けは十分ですね。

オルソップ人気は大変なもので、大学祝典序曲を始める前からブラヴォ~がかかるほど。以前に読響を振ったのをナマで聴きましたが、同じ人かと疑ってしまいます。
当然ながらアンコールはハンガリー舞曲から。オルソップが選んだのも定番ではなく、ドヴォルザークがアレンジした第21番でした。

 

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