3連休中日のアメリカ競馬
月曜日がレイバー・デイの休日で3連休となるアメリカ、昨日の日曜日は共に閉幕を目前に控えたサラトガとデル・マーで合計3鞍のG戦が行われました。
先ずサラトガ競馬場からはプライオレス・ステークス Prioress S (GⅡ、3歳牝、6ハロン)。一昨年までGⅠだったレースで、1頭が取り消して10頭立て。既にGⅠ馬となっているカヴォーティング Cavorting がイーヴンの1番人気に支持されていました。
そのカヴォーティングが抜群のスタートで飛び出しましたが、直ぐに6番人気(14対1)のエカティーズ・フィートン Ekati’s Phaeton にハナを譲って5番手でリラックス。外を回ったため直線には6番手で入りましたが、外を通って前を行く馬を一気に交わすと、後方4番手から追い込む4番人気(8対1)のバー・オブ・ゴールド Bar of Gold に3馬身差を付けてGⅠ馬の貫録を見せ付けました。1・2着は前走サラトガのテスト・ステークス(GⅠ)と同じワン・ツー。2馬身4分の3差で後方2番手から8番人気(17対1)のフサイチ・レッド Fusaichi Red が追い込んで3着。
キアラン・マクローリン厩舎、イラッド・オルティス騎乗のカヴォーティングは、これがG戦3勝目で、全てサラトガでのもの。2歳時のアディロンダック・ステークス(GⅡ)、そして今年のサラトガでの2勝で、このあとはBCフィリー・アンド・メア・スプリントを目指すことになるそうです。
そしてデル・マー競馬場。この日は一旦引退が発表され、結局はBCを目指して現役に留まることが決まったアメリカン・フェイロー American Pharoah のパレードが行われましたが、G戦は2鞍。デル・マー・ダービー Del Mar Derby (芝GⅡ、3歳、9ハロン)は firm の馬場に7頭立て。8月初旬に行われたラ・ホヤ・ハンデ(芝GⅢ)の1着から3着馬までが揃い、前走の再戦の趣。やはり勝ったプロスペクト・パーク Prospect Park が唯一のG戦勝馬とあり、1対5の断然1番人気。
レースは、ラ・ホヤ2着で2番人気(6対1)のオム Om が逃げ、プロスペクト・パークはこれをピタリとマークして2番手追走。しかしオムの逃げ足は直線に入っても衰えることなく、寧ろバテた本命馬を尻目に独走。前半は最後方に待機した最低人気(30対1)でラ・ホヤ3着のロイヤル・アルバート・ホール Royal Albert Hall が直線勝負に掛け、逃げ馬から2馬身4分の1差で2着。プロスペクト・パークは更に2馬身半差の3着に終わりました。
ダン・ヘンドリックス厩舎、ゲーリー・スティーヴンス騎乗のオムは、5月にサンタ・アニタで走った初の芝アローワンス戦で快勝したように、芝適性のある馬。メインコースでもサンタ・アニタのアファームド・ハンデ(GⅢ)で3着したこともあり、通算成績は7戦3勝2着1回3着1回となります。オムは、この日パレードで登場したアメリカン・フェイローに新馬戦で勝った馬で、三冠達成時には唯一三冠馬を破った馬として知られていました。
最後はイエロー・リボン・ハンデキャップ Yellow Ribbon H (芝GⅡ、3歳上牝、8.5ハロン)。以前はパロマー・ハンデと呼ばれていた一戦で、2頭が取り消して10頭立て。前走デル・マー・オークス(芝GⅠ)で3着、G戦も既に2勝しているプライズ・イクジビット Prize Exhibit が3対1の1番人気。
レースは7番人気(9対1)のイスタンフォード Istanford が逃げ、5番手に付けていたプライズ・イクジビットが外から先頭に立って勝利目前でしたが、後方4番手で本命馬をマークしていた4番人気(6対1)のシーズ・ノット・ヒア She’s Not Here がタイミングを測ったように本命馬の更に外から伸び、プライズ・イクジビットに半馬身差を付ける差し切り勝ち。更に1馬身差で後方2番手から3番人気(5対1)のレディー・ピンパーネル Lady Pimpernel が3着に追い込みました。
ヴィクトリア・オリヴァー厩舎、マイク・スミス騎乗のシーズ・ノット・ヒアは、これがG戦初勝利となる4歳馬。3歳時にボイリング・スプリングス・ステークス(GⅢ)で3着したこともありましたが、何と言っても母ウェアズ・ベイリー Where’s Bailey が名牝ゼニヤッタ Zenyatta の半姉に当たることで注目されてきた馬。これで9戦3勝と比較的キャリアの浅い1頭で、繁殖牝馬として重宝されるタイプかも知れません。
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