３連休のＧ戦初日
今週のアメリカ競馬は三冠の谷間と言うことで比較的静かな週末を迎えました。それでも月曜日がメモリアル・デイの休日と言うこともあり、３日間連続のＧ戦レポートとなります。
５月２８日の土曜日は二つの競馬場でＧ戦３鞍、しかし勝馬は４頭と言う結果になっています。先ずチャーチル・ダウンズ競馬場のウイニング・カラーズ・ステークス Winning Colors S (ＧⅢ、３歳上牝、６ハロン)から。７頭が出走し、ここ２戦ＧⅠレースで入着が続いているエンシャンティング・レディー Enchanting Lady が４対５の１番人気。
そのエンシャンティング・レディーが逃げましたが、２番手を追走していた３番人気(９対２)のディーヴァ・エクスプレス Diva Express が第４コーナーで本命馬に並び掛けて先頭。更に外から後方２番手に待機した４番人気(９対１)のアイム・ア・ルッカー I’m a Looker が並び掛け、２頭のマッチ・レース。一旦はアイム・ア・ルッカーが頭差ほど抜けたように見えましたが、内からディーヴァ・エクスプレスが差し返し、首の上げ下げでゴール。写真判定の結果、同着がアナウンスされました。４分の３馬身差で最後方から追い込んだ２番人気(４対１)のスペリング・アゲイン Spelling Again が３着に入り、エンシャンティング・レディーは５着敗退。
２頭の勝馬、先ずディーヴァ・エクスプレスはマーク・カッセ厩舎、ジュリアン・ルパルー騎乗。これがステークス・デビューの４歳馬です。
一方のアイム・ア・ルッカーはパトリック・デューピー厩舎、ロビー・アルバラード騎乗。これまでレイヴン・ラン・ステークス(ＧⅡ)、アザレア・ステークス(ＧⅢ)で共に３着している４歳馬で、これまたステークスは初勝利となりました。
一方のアーリントン・インターナショナル競馬場、去年は施行されなかったＧⅢ戦が２鞍復活しています。先ずアーリントン・マトロン・ステークス Arlington Matron S (ＧⅢ、３歳上牝、９ハロン)はオールウェザー・コースで行われるＧ戦で、２頭が取り消して９頭立て。アーリントン・デビュー勝馬で、２歳時にはゴールデン・ロッド・ステークス(ＧⅡ)で２着した４歳馬ノー・フォールト・オブ・マイン No Fault of Mine が復活して９対５の１番人気。
最低人気(３７対１)のティズ・レイトリー Tiz Lately が逃げましたが、４番手を進んだフリップカップ Flipcup が外から伸び、更に外から追い込むノー・フォールト・オブ・マインとの叩き合い。結局は首差凌いだフリップカップが１着で入線しましたが、この叩き合いで勝馬が外にもたれる場面があって審議。しかし着順を変更するまでの妨害ではないと判定され、入線通りで確定しいます。２馬身半差で最後方から追い込んだ２番人気(２対１)のブルックリンスウェイ Brooklynsway が３着。
ウイリアム・モット厩舎、クリストファー・エミー騎乗のフリップカップは、去年１０月にカナダ・ウッドバインのメープル・リーフ・ステークス(カナダＧⅢ)に勝っており、オールウェザー・コースでのＧ戦２勝目。去年はアケダクトの一般ステークス(ベイ・リッジ・ステークス)５着でシーズンを終え、今回がシーズン初戦でした。オール・ウェザー・コースでは７戦５勝２着１回３着１回とスペシャリストと言えるでしょう。
最後はアーリントン・クラシック・ステークス Arlington Classic S (芝ＧⅢ、３歳、８．５ハロン)。芝コースは yielding とやや緩い状態で、１頭が取り消して１１頭立て。何故かこのレースは最終オッズも入っておらず、現地からのレポートも遅れている様子。恐らく勝った馬が１番人気だったと思われますが、ここでは入着した馬のオッズだけを紹介しております。
スタートで先手を取ったのは１０対１のワン・ミーン・マン One Mean Man でしたが、向正面では１１対１のトゥー・ステップ・タイム Two Step Time がこれに替っての逃げ。３番手を進んだ７対１のスワッガー・ジャッガー Swagger Jagger が第４コーナーで外から先頭に立ったところ、直線では更に外から４番手を追走していた８対５のサージカル・ストライク Surgical Strike が襲い掛かり、内ラチ沿いに再び差し返すワン・ミーン・マンを頭差抑えて優勝。４分の３馬身差でスワッガー・ジャッガーが３着に入り、前残りの競馬となりました。
ベン・コールブルック厩舎、ジェームス・グレアム騎乗のサージカル・ストライクは、ダート・コースのスパイラル・ステークス(ＧⅢ)で３着、芝コースのアメリカン・ターフ・ステークス(芝ＧⅡ)でも３着していた馬で、これが念願のＧ戦初勝利となります。
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