メモリアル・デイ、今年はG戦3鞍

5月30日、アメリカはメモリアル・デイの休日。土・日からの3連休で、月曜日もG戦が3鞍行われました。去年は確か5鞍でしたから、賑いも少し大人しい印象。

先ずテキサス州・ローン・スター・パーク競馬場のローン・スター・パーク・ハンデキャップ Lone Star Park H (GⅢ、3歳上、8.5ハロン)は、fast の馬場に7頭立て。今月初めにトライアルとして行われた前走テキサス・マイル(GⅢ)で2着したショットガン・カウボーイ Shotgun Kowboy が7対5の1番人気。
レースは5番人気(6対1)のスーパーメイソン Supermason が後続を大きく引き離しての大逃げを打ちましたが、2番手を追走したショットガン・カウボーイが徐々に差を詰め、3番手を進んだ2番人気(2対1)のサイラス・アレキサンダー Cyrus Alexander を加えた3頭が横一線に並ぶような形で直線。一番外を通ったサイラス・アレキサンダーが抜けると、ショットガン・カウボーイに2馬身半差を付けて差し切りました。2馬身差で4番手から伸びた3番人気(9対2)のロケット・タイム Rocket Time が3着。
ジェリー・ホーレンドルファー厩舎、マーチン・ガルシア騎乗のサイラス・アレキサンダーは、これがステークス初勝利ながら2010年のケンタッキー・ダービー馬スーパー・セイヴァー Super Saver の半弟。2歳時にデル・マーで初勝利、去年3歳時にはサンタ・アニタとロス・アラミトスで何れも1マイルのアローワンス戦に2勝していました。今期はサン・アントニオ・ステークス(GⅡ)で6着、果敢にもサンタ・アニタ・ハンデ(GⅠ)に挑戦して9頭立て8着、前走一般ステークス(サンタ・アニタ・マイル)の4着からの勝利。元々素質のある馬だけに、4歳になってからの飛躍が見込めそうな1頭です。

続いてはカリフォルニアの2場、ゴールデン・ゲート・フィールズ競馬場のオールウェザー・コースではオール・アメリカン・ステークス All American S (GⅢ、3歳上、8ハロン)が行われました。12頭が揃い、5対2の1番人気に支持されたのは以外にも7歳馬のブルー・トーン Blue Tone 。ローン・スターでサイラス・アレキサンダーがG戦に初勝利したというニュースが伝わったのでしょうか、同馬が4着だったサンタ・アニタ・マイルでは2着と先着し、去年はそのサンタ・アニタ・マイルに勝っていたのがブルー・トーン。テキサスとの連動人気だったのかもしれません。
5番人気(12対1)のサザン・フリーダム Southern Freedom が逃げ、これを本命馬とは僅かの差ながら同じ5対2のオッズで2番人気のリヴィング・ザ・ライフ Living The Life が追走。この順位のまま直線に入り、外から追い上げたリヴィング・ザ・ライフがサザン・フリーダムを首差捉えて優勝し、結局は行った行ったの競馬でした。後方2番手から追い込んだ11番人気(35対1)のエッカースリー Eckersley が1馬身4分の3差で3着に入り、人気のブルー・トーンは8番手を追走し、直線では内を衝いたものの伸びず最下位に敗退しています。
ゲーリー・マンデラ厩舎、ドライデン・ヴァン・ダイク騎乗のリヴィング・ザ・ライフは、出走馬中唯1頭の牝馬。このレースの完全な過去のデータは不明ですが、恐らくオール・アメリカンを牝馬が制したのは史上初じゃないでしょうか。レース実況を担当していたのが女性アナウンサーだったのも象徴的。リヴィング・ザ・ライフはこれで33戦10勝となりますが、その内8勝はオールウェザー・コースでのもの。ゴールデン・ゲートでは2戦2勝(もう一つは去年6ハロンの一般ステークス)、去年と一昨年のプレスク・アイル・ダウンズ・マスターズ(GⅢ)連覇に加えてG戦は3勝目となりました。

休日の最後はサンタ・アニタ競馬場で行われた古馬牝馬のGⅠ戦、ゲイムリー・ステークス Gamely S (芝GⅠ、3歳上牝、9ハロン)。firm の馬場に1頭が取り消して8頭立て。フランスのGⅢ勝馬で、前走ジェニー・ワイリー・ステークス(芝GⅠ)で2着しているウィーキーラ Wekeela が1番人気に支持されていました。ところで当ブログのアメリカ競馬レポートはブラッドホース誌からアクセス出来る現地の映像、画面に表示されるオッズを頼りに纏めていますが、何故かゲイムリー・ステークスの放映がありません。前後の一般戦のヴィデオは流れているので、このG戦に限っては何か制約があるのか、技術的な問題があったのでしょう。
ということで観戦記の文章だけで判断すると、逃げたのはファンティコラ Fanticola でしたが、2番手を追走していた2番人気のイリュミナント Illuminant が抜け出し、追い込むウィーキーラを抑えて優勝。3着にはエレクトラム Elektrum 、4着にはケリ・ベル Keri Belle が入りました。着差も伝わってきていません。
イリュミナントを管理するマイケル・マカーシー調教師はトッド・レッチャー厩舎でアシスタントを務めていた方で、GⅠ戦はこれが初勝利。フラヴィアン・プラットが騎乗していました。これがステークスも初勝利となるイリュミナントは、ここまで11戦4勝の4歳馬。今期は1月初めにモンロヴィア・ステークス(芝GⅡ)で4着、続いてダート・コースのラ・カニャーダ・ステークス(GⅡ)は逃げて4着。3月初旬にサンタ・アニタで芝の1マイル・アローワンス戦に勝ち、前走ジェニー・ワイリー・ステークスでも逃げ、ウィーキーラに続く3着に入っていました。

ということで、後日映像が見られるようになれば、記事を訂正するかもしれません。

 

 

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