ヴォルコフ指揮 BBCスコティッシュ

20日のプロムスはBBCスコティッシュ響のコンサート、現首席指揮者のランニクルスではなく、前任の首席イラン・ヴォルコフがグリゼイ、マーラー、モーツァルトを振りました。
ヴォルコフがこのオケの首席に就任した時は27歳でしたが、これは当時のBBC関連オケの首席指揮者になった若年の新記録だったそうです。現在はアイスランド交響楽団の首席指揮者。2014年にアイスランド響がプロムス・デビューを果たした時はヴォルコフ指揮、その時の感想も残してあります。

8月20日 ≪Prom 46≫
ジェラール・グリゼイ Gerard Grisey/Dérives(イギリス初演)
マーラー/リュッケルト歌曲集
     ~休憩~
モーツァルト/ミサ曲ハ短調K427
 BBCスコティッシュ交響楽団 BBC Scottish Symphony Orchestra
 指揮/イラン・ヴォルコフ Ilan Volkov
 メゾ・ソプラノ/ターニャ・アリアーヌ・バウムガルトナー Tanja Ariane Baumgartner
 ソプラノ/ルイーゼ・アルダー Louise Alder
 ソプラノ/キャロリン・サンプソン Carolyn Sampson
 テノール/ベンジャミン・ハレット Benjamin Hulett
 バス/マシュー・ローズ Matthew Rose
 合唱/BBCシンフォニー・コーラス BBC Symphony Chorus

今回は52歳で早逝した現代の作曲家ジェラール・グリゼイ(1946-1998)の作品からスタート。日本ではサントリーの夏で一度取り上げられたことがあるようですが、いわゆる現代音楽オタク以外には知られていないでしょう。
作品はリコルディ社から出版されているようで、同社のプロフィールがグリゼイを知る近道でしょう。

http://www.ricordi.com/catalogue/composers/gerard-grisey/

右欄にある works のリストから Dérives をクリックすれば、今回演奏された作品のスコアを見ることが出来ます。「漂流」とでも訳すのでしょうか、今の所NMLには無いようです。
最初はチューニングかと思う出だしで、弱音の持続音ばかり。電子音やアンプで増幅された音も聴こえてきて、私には最も苦手なタイプの音楽です。それにしても30分は長過ぎるでしょ。

続くマーラーでソロを歌うのはターニャ・アリアーヌ・バウムガルトナー、これがプロムス・デビューです。リュッケルトによる五つの歌曲、
1.「美しさをあなたが愛するなら」、2.「私の歌をのぞき見しないで」、3.「真夜中に」、4.「私は快い香りを吸いこんだ」、5.「私はこの世に捨てられて」、の順で歌われました。

後半はモーツァルト自身のオーケストレーションが残されていない名曲ですが、昔から入手できたロビンス・ランドン校訂のオイレンブルク版と同じオーケストレーションと聴こえました。

 

 

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