リトアニアから来た女性指揮者

先週の日曜日はマチネー・プロムスはありませんでしたから、素直に夜の部だけを聴きました。バーミンガム市響を新しい音楽監督が振るお披露目コンサートです。

8月27日 ≪Prom 55≫
モーツァルト/歌劇「魔笛」序曲
ハンス・エイブラハムゼン Hans Abrahamsen/let me tell you(ロンドン初演)
     ~休憩~
チャイコフスキー/交響曲第4番
 バーミンガム市交響楽団 City of Birmingham Symphony Orchestra
 指揮/ミルガ・グラジニテ=ティラ Mirga Gražinytė-Tyla
 ソプラノ/バーバラ・ハニガン Barbara Hannigan

ここはやはり新しい指揮者に注目しましょう。私もその名前すら初めて耳にする人で、リトアニアから来た女性指揮者。去年からバーミンガム市響の首席客演指揮者を務めていて、この9月からは音楽監督に就任する予定なのだそうです。もちろん今回がプロムス・デビュー。
ネットをググッていたら、ロサンジェルス・フィルを振ったこんな映像も巷に流れているようです。

名刺代わりのモーツァルト、真に軽い演奏で違和感すら覚えました。冒頭の3和音に籠められた意味など無関心、という印象。
続くエイブラハムゼンの作品は、実はシェークスピア関連の一品で、ハムレットから採ったオフィリアの台詞に基づく歌曲集。35分も掛かる長大な音楽で、ハニガンの風変わりな歌い方に特徴があります。
個人的には付いて行けない感じで、如何にも長過ぎると聴きましたがどうでしょうか。作曲家に付いてはミュージック・セールス・クラシカルのホームページから見ることが出来ます。プロフィールは↓

http://www.musicsalesclassical.com/composer/short-bio/1

スコアも閲覧可能で、見ながら聴けばいくらかでも理解が深まるでしょう。

http://www.musicsalesclassical.com/composer/work/1/48313

後半はチャイコフスキーの名作。グラジニテ=ティラとしても思い入れが強いようで、テンポの変化が細かく、フレージングも面白く聴けました。
カーテンコールでは楽員の間を練り歩いて答礼していたようで、トライアングル奏者を立たせてから直ぐにアンコール。同じチャイコフスキー「眠れる森の美女」第3幕から23番「パ・ド・カトル」の第4変奏とコーダを続けて。トライアングルが活躍する場面ですね。
終わると(多分)指揮者が何か叫びましたが、マイクが遠く何と言ったのか判りません。

前半と後半とではかなり印象が異なるコンサートでした。

 

 

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