今年のベルリン・フィル、第二夜はドヴォルザークとブラームス
2日に続き、3日のプロムスもラトル指揮ベルリン・フィルのコンサートでした。ラトルはもちろん英国を代表するマエストロですから人気絶大。出てきただけで大歓声が起きるのは当然でしょう。
この日のコンマスは我らが樫本大進くんだったようで、日本から大応援団が駆けつけて声援を送った、かどうかは私の知る所ではありません。中継を聴いただけですから。
9月3日 ≪Prom 66≫
ジュリアン・アンダーソン Julian Anderson/Incantesimi(イギリス初演)
ドヴォルザーク/スラヴ舞曲集作品46
~休憩~
ブラームス/交響曲第2番
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 Berlin Philharmonic
指揮/サー・サイモン・ラトル Sir Simon Rattle
珍しく最初に演奏されたのは英国初演の現代作品で、アンダーソンは1967年生まれの英国の作曲家。そもそもラトル/ベルリン・フィルのために書かれた作品で、ベルリン・フィルの他にロイヤル・フィル、ボストン響との共同委嘱になる新作だそうです。
アンダーソンについてはフェイバー社のホームページが英語で読めるので便利でしょう。
http://www.fabermusic.com/composers/julian-anderson/biography
但しこの作品の出版はショット社で、こちらのホームページに作品の管弦楽編成などが詳しく掲載されています。残念ながらスコアは見ることが出来ませんが、このサイトから注文することは可能のようです。
https://de.schott-music.com/shop/incantesimi.html
楽器編成を見ていて面白いのは、拍子木、Mokubio という日本の楽器が使われていること。でも「Mokubio」って何だという疑問が生じますが、想像では木鉦(もくしょう)が誤って表記されたのか、木魚のことか。音だけ聴いていても良く判らんのが残念でした。
曲のタイトルはインカンテーション(呪文)のイタリア語。かなりアグレッシヴな音楽で、イングリッシュ・ホルンのモノローグで終わるのが印象的でした。
続いてはポピュラーなドヴォルザークの楽しいスラヴ舞曲。1曲毎に拍手が入るのが煩わしく感じられますが、初日の聴衆とはかなり客層が異なります。
それは後半のブラームスでも同じで、楽章間には拍手がシッカリ聞こえました。ただ第3・第4楽章はアタッカで続きましたから拍手は入りませんでしたが、最後の和音が鳴り止む前に拍手が始まってしまうのは日本では有り得ない光景でしょう。
てっきり第1楽章の繰り返しを実行するものと思っていましたが、意外にも繰り返さず。初日も2日目も演奏後の盛り上がりは大変なものでしたからアンコールがあったと思われますが、放送には入りませんでした。
ベルリン・フィルのプロムス、多分次回は2018年でしょうから、ラトルとのコンビでは今回が最後かも。
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